| 42歳の初体験 第2章 三島大社~箱根旧街道~山中城跡 |
公開日:2009/08/15
ひょんな事から富士山登山をすることになってからこっち、私は装備の準備に余念が無かった。
そんな装備の中で多分一番大切な物が靴であろう。勿論、スニーカーなどでは代用が効くはずがないものだ。
当初、私はワンショットバーのマスターから登山靴を借りるつもりでいた。しかし、いざ借りて履いてみるとサイズ的にピッタリと言うかちょっと小さい。厚手の靴下を履いたら余計に窮屈に感じるであろう。そこで急遽、新品の登山靴を買うことにした。
これで全ての装備が揃ったことになる。無い物は新品もしくは借り物。所有品で代用出来るものは代用して何とかここまでこぎ着けた。装備的にはこれ以上、心配することはない。
残る心配事はあと2つ。3776mと言う高所はどのようなものなのか?と言うことと自身の脚力や体力的にはどの程度なのか?と言うことである。
日本一高い山に登ろうとしているので高度に関しての心配は現地でするしかなさそうだが、体力的な事前試験は何とか出来そうだ。
実は新品の登山靴と言うのは事前に履き慣らしをする方が良いと本に書いてあった。なら、いっそのこと履き慣らしと体力試験を一緒にやってしまおうと考えるのに時間はかからなかった。
そう考えた時、真っ先に思い浮かんだのが箱根の旧東海道である。自宅からそのまま歩いて行ける気軽さが決め手である。
ちなみに三島大社から箱根頂上までは約15kmの道のり。富士宮口から山頂までは約12km。もし、箱根の山頂まで行くことが出来たら、それは富士山登頂前の大きな自信となってくれるであろう。
しかしだ。今日は7月20日。ラー紀のサーバーの復旧作業に2日間も掛かってしまった私には筋肉痛を癒す時間はあまり残されていない。本番は7月25日。足にどの程度の負担が掛かるのか、想像出来なかったので目的地は中間地点のバラン星… いや、山中城跡とした。(宇宙戦艦ヤマトを知らない人には判らないフレーズですが何か?)
7:20am 自宅を出発
自宅を出発した。今回、どの位のタイムで山中城跡に着けるのか?正直判らないのだが、徒歩の平均速度である3kmを想定すると8kmを歩くのに2時間40分。何だかんだで3時間だろうと想定した。
3時間後と言うことで10時過ぎには山中城跡に到着出来ればと考えたが無理は禁物。長い距離を歩く時、疲れる前の休憩を取る位の思いで行くと良いと本には書いてあった。タイムを競うことより、山中城跡に到着することを第一に考えることにした。
7:35am 三島大社

三島大社に到着した。
三島大社前は東西に東海道。南には下田街道が伸びている。伊豆方面に向かう場合の交通の要所であったであろう。昔、三島は宿場町だったと聞いている。これから箱根を登る者は前泊する場所として、神奈川から来た者はやっとの思いで越えてきた箱根越えの足を休めるために、三島宿を利用したのであろう。
いよいよ、旧東海道を通りながら山中城跡を目指す今回の小旅行が始まった感じである。
7:40am 7-11



セブンイレブンでいきなり休憩…な訳がない。今日は朝から日差しが強い。本番でも携行するために日焼け止めと飲料水を購入する。
7:51am 川原ヶ谷



河原ヶ谷と言う地域である。通常、車を利用している場合にはあまり通ることのないポイントなので説明のつもりで書いてみた。
三島市によって設置された行き先案内版なども見られるようになってくる。いよいよ旧東海道へ向かう。ちなみに私は三島に42年住んでいるが初めて通る道である。
7:55am JR旧街道踏切


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JR東海道線の踏切が見えた。この踏切も初めて見る。踏切を越えるとこの先がどんな感じになっているのか図解入りの案内板があった。今、私は愛宕坂に向かっているのが判った。この旅初の坂道である。
7:59am 愛宕坂



愛宕坂である。まだ住宅街の中なので昔の風情を感じることはあまりない。石畳の道もあるが、観光用に整備された物で情緒はイマイチ。
8:01am ローソン

ローソンに到着。よくよく考えると往復で6時間以上かかる訳で昼食も必要になるのでおにぎりを購入する。しかし、この炎天下の中。ザックの中のおにぎりが腐らないように今回は裏技を使う。その詳細は後ほど。
8:15am 錦田一里塚

箱根の松並木である。
この松並木に有名な錦田一里塚がある。あえて説明も不要だと思うが江戸時代に一里(約4km)毎に目印として木を植えてある。それが一里塚である。今回は約7kmを歩くのでもう一本、一里塚を通ることになるのだが、私自身はこの錦田一里塚以外知らない。次の一里塚については後述しよう。
8:29am 伊豆縦貫道

松並木を越えると現在、建設中の伊豆縦貫道に出くわす。この他事笑論が掲載された頃には開通しているのであろうが今日は20日。開通前の伊豆縦貫道である。今日は良い天気。富士山もクッキリと見える。今日、登った人はラッキーであろう。待っていろ!富士山。完全制覇してやるぜ!
8:32am 塚原新田



国一から一本裏の道に入る。昔はこの道が国一だったが約20年前。現在の国一が出来た。軽い勾配の道をひたすら進む。塚原新田と言う地名になる。抜けると一番亭などが見えてくる。ここで本当は旧東海道を進むのであるが、間違って進んでしまったらしく、下山時にそのルートに気が付いた。そのルートについては後述する。
8:58am 市の山新田・題目坂





市の山新田の交差点。ここは間違いやすい箇所である。そのまま旧国一を進まず、T字の交差点を入ると直ぐ、階段がある。題目坂と言うらしい。途中、紫陽花と共にゆりの花が咲いていた。こういう自然に触れ合うのも登山の醍醐味であろう。
9:04am 市立坂小学校の上

見覚えのある場所に出てきた。坂小学校の上である。この道は車でよく走っているので分かり易い。ここからは見慣れた道を進む。
9:19am 三ツ谷新田

三ツ谷新田と言う場所に到着。ここでおばあちゃんと孫に会った。私の格好を見て旧東海道を歩いているのが判ったのであろう。何処まで行くのか聞かれたので山中城跡まで行くと言うと、旧東海道を通った方が近いと親切に教えてくれた。
9:24am 休憩

ローソンから1時間以上が経過し、日陰があったので休憩することにした。
流石に7月の日差しは暑い。来ていた上着がビッショリになったのでTシャツだけで歩くことにした。水分補給と行動食として持って来たあめ玉を舐めて一休み。ここまで来て思うのだが、この辺の地名には「○○新田」と言う地名が多い。
9:34am こわめし坂

あまり長く休憩すると身体が冷えて返って良くないと言うので10分で休憩を終了し出発する。息も切れてないし意外とイケているかもしれない。
暫くすると坂道沿いに民家が多くなってきた。この坂を「こわめし坂」と言うらしい。
9:41am 笹原新田



こわめし坂を登り切るとまた見覚えのある場所に出てきた。杉崎商店の上だ。若い頃。この杉崎商店に車を停め、爆走する改造車を見るのが好きだった。友達と朝5時過ぎまで見ていたこともある。今では出来ないことだ。
車に気を付けながら国一を横切るとまた旧街道風な道に入る。笹原地区と言うらしく、市の方で昔の石畳を復元したと書いてあった。
9:44am 笹原一里塚



暫く進むと一里塚があると言う案内板が目に入った。道から少し外れた場所にあるので近所の人しか知らないであろう。その塚の名を笹原一里塚と言うらしい。錦田一里塚よりもちょっと小振りな木である。まわりも鬱蒼と木が生い茂っているのでどれだか良く判らない…
錦田一里塚から一里(約4km)歩いて来たことになる。全行程が7kmであることから、最低でも半分以上は歩いた計算になる。もう少しである。
9:47am 笹塚からの景色



笹原一里塚を跡にして旧街道に戻る。景色が綺麗である。と言うか遠くまで歩いてきたのだと改めて思った。
9:50am ホテル箱根路跡地

暫く進むとまた見覚えのある場所に出てきた。今は潰れて廃墟となっているがホテル箱根路。流石の私もココを利用したことはない。
9:53am 上長坂



ホテル箱根路から一度国一に出て進むとまた旧街道に入る道があった。
正直、国一は神奈川へ行くのに嫌と言うほど走っているのに、こんな脇道があるのは正直、知らなかった。
この道も市によって石畳が整備されているらしい。この坂道を上長坂と言うらしい。案内板にもそろそろ山中城跡の記載が見えてきた。
9:59am 富士見平ドライブイン



上長坂もそろそろ終わりらしく、人工的な階段が見えた。この階段を登ると何処に出られるのであろう。登ってみるとこれまた見覚えのある場所に出てきた。富士見平ドライブインである。こんな場所に出てくるとは思わなかった。見晴学園などは完全にショートカットしている訳だ。国一が如何に大回りして作られているのかが判る。この辺りを富士見平と言うらしい。
山中城跡はもう少しだが、前回の休憩から一時間が経過しているので一度、休憩することにした。
10:09am 浅間地区石畳



富士見平ドライブインを出発する。この坂を越えれば山中城跡であろう。
鬱蒼とした感じの坂道で如何にも旧街道を歩いていると言う趣である。
暫くするとやはり国一をショートカットする形で山中城跡の下に出ることが出来た。国一を横切り、山中城跡に入る。
10:16am 山中新田・山中地区石畳



山中城跡の駐車場をショートカットする形で旧街道は存在する。杉の木が生い茂り、良い感じの日陰を提供している。しかし、最近は雨が多かったため、石畳が滑りやすくなっているのも事実である。この辺りを山中新田と言うらしい。
「どこまで○○新田やねん!」とツッコミのひとつも入れたくなるところである。

山中城跡の駐車場に石で出来た案内があった。三島宿からここまで8km、箱根関所まで7kmと書かれていた。自宅も含めると10km弱は歩いた計算になる。
10:23am 山中城跡駐車場





駐車場のトイレで用を足し、駐車場にある木陰のベンチで休憩する。
正直、あまり疲れていない。もしかしたら頂上まで行けるかもしれない。
しかしだ。これが本番でもないし、明日以降は確実に筋肉痛だ。
本番当日に筋肉痛と言うのも最悪だし、帰りの事も考えるとここで引き返す方が良いのであろう。来た道を戻ることにした。
10:45am 山中上跡駐車場を出発



山中城跡駐車場を出発する。国一に出てきた時。ガードレールに雑誌が落ちていた。
万歩計を携帯しているので確認してみる。14066歩。7km。574kcal。距離は歩数から算出しているのでアテにならない。
10:59am 山道の降り方





浅間地区石畳の下りである。私も色々と調べたのだが、登りと下りでは色々と違いがある。
先ずは登山靴。スポーツ用品店の店員の兄ちゃんの話だが、登山靴はハイカットになっていると何処かで書いた覚えがあるが、足首の部分に紐をかける金具が2つ付いている。
登山時は一つの金具に紐をかけて結ぶが、下山時は二つの金具に紐をかけ、完全に足首を固定する感じで結ぶそうだ。これは登山時は足首が鋭角に曲がるのでそれを邪魔しないようにするため。
下山時は靴の中で足が前方に行きがちになるのを防ぐためだと言う。
また、ストックの使い方も登りと下りでは違う。登りの時はストックに対して腕が直角になるように握るが、下りではT字のグリップに対して手のひらをかけ、前方に突く感じで使用することにより、足への負担を軽減出来る。
11:24am こわめし坂下り

こわめし坂まで戻ってきた。下りは登りに比べてハイペースである。登りで「こわめし坂~山中城跡」までの区間が休憩を差し引いても約30分はかかっていたが、下りでは約20分で下りて来ている。
行きはこわめし坂の写真をあまり撮らなかったので改めて納めてみた。非常に傾斜がある。この傾斜を下ることによる足、特に膝への負担は結構なものである。
11:45am 三島市眺望地点「坂公民館」



坂小の上まで戻ってきた所で気になる案内を見つけた。「三島市眺望地点」と書かれた案内板である。
早速、矢印の方向に進んでみるとそこは「坂公民館」と言う眺望地点らしい。
「ここからこんな景色が見れますよ」的な看板があり、晴れていると富士山と愛鷹連山が見えると書いてあるが生憎、曇ってて見えませんでした…
12:02pm 臼転坂



市の山新田を過ぎ、ローカルな話で申し訳ないが一番亭が見えてくる頃。実は私は行きに一つだけある坂を通らないで来ていることに気が付いた。その坂を「臼転坂」と言う。案内板も出ているのだが、行きには気が付かなかった。早速進んでみると数ある坂の中で一番鬱蒼として、一番獣道化している場所である。
12:30pm 錦田一里塚で昼食



時計は12時半を指し、錦田一里塚まで戻ってきた。昼も過ぎたのでここでお昼ご飯にすることにした。
行きにローソンでおにぎりを買っているのだが約4時間前に買ってザックに入れっぱなしのおにぎりをこのクソ暑い気候の中で腐らせない裏技。と言うほどカッコいい物でもないが、一緒に凍った飲料水を買って入れていたのだった。
ザック内は適当に冷えているのでおにぎりも若干冷たいが、腐るよりは良い。一里塚を見ながらの昼食。外で食べるご飯と言うのも何ともおつである。

ちなみに万歩計はここまでで21692歩、10.97km、898.8kcal。
1:07pm 遮断機取り換え作業



旧東海道踏切まで戻ると、遮断機の交換をしている光景に出くわした。ちゃんと電車が来るのをチェックしている人が専任でいるらしく、「後2分で○○行きが通過します」と他の作業員に知らせている。
遮断機がないので紐に黄色い旗を付け、遮断機代わりに使用していた。
1:23pm 三島大社 到着

三島大社に戻ってきた。自宅を出発して約6時間。何だかんだで行き3時間。帰り3時間と言った感じであろうか。帰りは途中でゆっくりと昼食を摂ったり道中、寄り道も結構している。適当に疲れた感じで清清しい小旅行であった。
さぁ、いよいよ今週末は本番である。
梅雨が未だに開けず、天候が気になる所であるが準備は全て整った。
(つづく)
