| バーの時間の過し方 カクテルを比較する |
バーに通い慣れた方はカクテルを色々なバーで飲まれていることと思います。
世に広く知られるスタンダード・カクテルからオリジナルのものまで、世の中には多くのカクテルが存在します。
オリジナルならともかく、スタンダードなカクテルは世に知られたレシピが存在しているのはバー紀をご覧の方ならご存知のことと思います。
例えばカクテルの王様と呼ばれる「マティーニ」は以下のようなレシピです。
ドライ・ジン 3/4
ドライ・ベルモット 1/4
(NBA新オフィシャル・カクテルブックより)
しかし、このレシピはあくまで標準的なレシピであり、店によってその配合や素材は異なるのが一般的です。
例えば、上記にビターズを振って若干苦めに仕上げたもの。
ステアの回数を多くしてやや穏やかに振ったものなど。
バーテンダーによってその味わいは異なります。
他の客を見ていると、その味わいを他のバーと比較する人をたまに見かけます。
「あのバーの方がマティーニは美味い」
まぁ、個人の見解なので全否定はしませんが、私には少し無粋というか、ちょっと不躾に映ります。
私は初来店の店の一杯目は「ジンフィズ」を飲みます。
ドライ・ジン、レモン・ジュース、砂糖、ソーダと構成素材が単純でバーの違いが出易いカクテルで、甘み、酸味、アルコール感、炭酸の効かせ方、提供温度など、比較する箇所は確かに多岐に渡ります。
そして、私の好みの塩梅も勿論あります。
しかし、個人的な思いとしては美味い、マズイという簡単な言葉で片付けるのではなく、その違いを楽しむのがカクテルだと思います。
同じカクテルをオーダーして、どのバーでも同じような味が出てきたら、逆にツマラナイと思いませんか。
前述した通り、同じカクテルでもそのレシピは無尽蔵に存在します。
違いがあるからこそ新しい発見もあり、その味はそのバーのオリジナルでもあるのです。

