| バーの時間の過し方 同じものを下さい |
今回のコラムは私の先日のバーでの話から始めてみよう。
地元で行き着けのバーでのこと。
先客として入っていた若者2人。
未だ20代である事が判る。何となく聞いていると、どうも今日がバーデビューのようだ。
その若者の内の一人が2杯目を注文している。
「同じものを下さい」
「同じものでいいの?」
バーテンダーがオーダーを聞き返した後、タンブラーに氷、スコッチ・ウィスキー、ジンジャ・エールを注ぎステアする。
スコッチ・バックを作っているようだ。
「いやぁ、これ、美味しいですね」
一杯目のオーダーをメニューを見て決めたのか、バーテンダーと話をして決めたのかは判らないが、そのスコッチ・バックが痛く気に入った様子で2杯目も同じものをオーダーしている。
もう一人の若者も2杯目の注文をしている。
こちらは一杯目とは違う、別のカクテルをバーテンダーに好みを言ってオーダーしている。
まぁ、個人的な意見なのでゴリ押しもしないが折角のバーデビューなので、色んなカクテルを飲んで頂きたいと考えている。
昔、あるラーメン屋のラーメンが好きで、2年間くらい、通った過去が私にはある。
しかし、別の店には別の味があり、その味が2年通った店よりも美味かった時の衝撃と落胆は相当だった。
バーに通い始めた当初、ウィスキーといえばバーボン・ソーダしか飲めなかった私だが、今は得手・不得手の差はあれど大概の酒が飲めるようになったし、好きになった酒も数多くある。
カクテルを含め、お酒全般に興味が沸くと、オーダー時に選べる幅も格段に広がり、バーでの時間がまた違ったものになる。
このコラムでメニューについての回にも書いたと思うが、何を飲むかを選ぶのは自分であり、広げるか、狭めるかを決めるのはオーダー次第である。

