| ウィスキーに関する話題 プルーフについて |
今回のコラムはプルーフについて書いてみたいと思います。
ウイスキーを飲み慣れない方には何のことを言っているのか判らないとは思います。
「プルーフ」についてはバー紀行の「バー用語辞典」にも開設当初から掲載していますので、ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、その中(当時の私の説明)ではこんな風に書かれています。
「お酒の強さを表す指標。USプルーフとUKプルーフがある。バーボンウィスキーに多く使用されるUSプルーフはアルコール度数を2倍した値。例えば101USプルーフはアルコール度数換算だと50.5度になる。」
まぁ、間違いじゃないんだけど、今読むと50点ですね(笑)これは後で書き換えておかないと。
お酒の強さを表す場合、このコラムでは「○○度」とか「○○%」という表記を使用しています。
例えば40%のお酒というのは容量全体を100%とした時、エチルアルコールが40%含まれ、60%はアルコール以外の物が含まれているということですね。
プルーフはウイスキーのエチルアルコールの含有量を表す指標であり、お酒全体には使用されることはありません。(醸造酒、スピリッツ、リキュール等)
では何故、プルーフがウイスキーに対してだけ使用される指標なのか。それはプルーフという指標が出来た歴史をひも解くと判ってきます。(スゲーネットを調べたZE)
先ずはその辺りのお話からしたいと思います。
前述のバー用語辞典にも書かれている通り、プルーフには「USプルーフ」と「UKプルーフ」という2種類が存在します。
US(アメリカ式)プルーフはバーボンウイスキーのラベルに多く表記されています。
100プルーフは度数で表すと50%。プルーフの半分が度数表記となり簡単ですね。
ウイスキーを覚えたての頃の私もこのプルーフ表記について、USプルーフは馴染めましたが、問題なのはUKプルーフの表記です。
バー用語辞典にもUKプルーフについて詳しく書いていないので当時の私のボキャ貧ぶりが遺憾なく発揮されていますが、UK100プルーフを度数表記すると57.1度という微妙な数値が出てきます。
物の本で当時読んだりして覚えたのですが、何故57.1度等という微妙な数値なのかは当時は調べもしませんでした。
しかし、この57.1度何ぞやを調べると意外と面白いウイスキーの歴史が見えてきます。
プルーフ(proof)は単純に日本語訳すると「証明」とか「試験、検査」などと訳されます。
元来、度数を知ることで何をしていたかと言えば、今も昔も「課税」です。
1816年。精度の高い酒精計が発明される以前、アルコール度数の計測は大まかな方法で行われていました。
当時の一般的な計測方法は、小銃用の火薬と酒を混ぜて火をつける方法。
酒で濡れた火薬が燃えなければ不良、炎が上がれば合格、激しく燃えれば特級品といった感じで判断されていたようです。
燃える・燃えないというON・OFF的な発想はともかく、「激しく燃える」という曖昧さは誰が判断するでしょうね(笑)
着火するかの証明(proof)と言う訳で着火する度数を100プルーフと定めたようです。
後に酒精計が発明されて、100プルーフを計測してみたら57.1度だったという訳で、UK100プルーフが57.1度になったという訳です。
UKプルーフは主にスコッチウイスキーでその表記の多くを見る事が出来ます。(最近は度数表記も多いですが)
スタンダードなスコッチウイスキーの度数って40%が多いと思いますが、たまに変な度数の商品ってありますよね。
かつて、43%が主流だったスコッチウイスキーですが、ある時期から40%になっていったそうです。
1991年、当時のUC(現在のEU)がウイスキーの度数の下限を40%と定めたのがことの発端らしい。
それに端を発するように日本向け市場には1994年にカティサーク、1995年にジョニ赤、黒がそれぞれ40%に規格を変更したそうです。
で、40%っていうのをUKプルーフで表すと70プルーフ、43%は75プルーフとキッチリした数字になります。
ちなみに度数をUKプルーフに換算するには「度数×1.751」で計算する事が出来ます。
40%×1.751=70.04(UK proof)
という訳プルーフのお話、如何だったでしょうか。
UKプルーフの度数が微妙過ぎて避けてきた私ですが、ちゃんと調べると色々と面白いですね。
今回、プルーフ表記のあるラベルの画像を私が過去に撮影した素材から探していたのですが、サントリーローヤルのラベルに書かれた表記は86プルーフ。
日本のウイスキーはスコッチランドから伝来したものですから、当然UKプルーフかと思ったのですが、例の計算式から逆算すると…
86÷1.751=49.11度
何かおかしいなぁと考えていたら、裏書を見ると43度。
つまりUSプルーフで書かれているってことですよね。
もう、訳判りません(笑)

