| ウィスキーに関する話題 余市蒸溜所でウイスキーが出来るまで |
今回のコラムは先月、初めて訪れたニッカウヰスキー余市蒸溜所の施設をご紹介すると共に、ウイスキーが出来るまでの工程を合わせてご紹介したいと思います。
バー好き、ウイスキー好きの皆さんにはもう説明の必要もないであろう余市蒸溜所。
日本のウイスキーの父、竹鶴政孝氏が当時の寿屋(現サントリー)を退社し独立した際に作ったのが余市蒸溜所です。
今回はガイドさんが付いて所内を案内してくれるガイドツアーに参加しました。
まぁ、自由に所内を見学をする事も出来ますが、各施設内にはガイドツアー参加者しか見れない場所もありますのでもし、余市蒸溜所を見学されるのであれば、ガイドツアーの予約をオススメします。
(ガイドツアーについてはコチラを参照してください。)
では、ウイスキーの作成工程毎に所内の各施設をご紹介していきましょう。
■原料
先ずは施設とは関係ないのですが原料についてです。
ウイスキーの原料は大麦。ニッカウヰスキーでは二条大麦を使用しているようです。
この大麦を水に浸すなどして発芽させます。これを大麦麦芽と言います。
発芽させる理由は糖化したデンプンを得るために行われます。
■乾燥
発芽した大麦を泥炭(ピート)を燃やし乾燥します。この際に使用される施設が「乾燥棟」と呼ばれる施設です。
ウイスキーにスモーキーな香り(所謂ピート香)が付いているのはこの乾燥の工程によります。
ちなみに現在のニッカウヰスキーではこの発芽、乾燥の工程は外部に委託しているようで、所内では行われていないとのことです。
■粉砕・糖化
乾燥した麦芽を粉砕し、温水に漬けることで麦芽に含まれる酵素によって麦芽のデンプンを甘い糖液に変えます。
余市蒸溜所内ではこの工程を「粉砕棟」、「糖化棟」という施設内で行います。
また、糖液を取り除いた後の殻などの固形物は建物裏からトラックで運ばれ、家畜の飼料などに再利用されるそうです。
■発酵
糖液は「発酵棟」という施設のタンク内に移され、ウイスキー酵母を加えます。
このウイスキー酵母は糖を分解してアルコールと炭酸ガスに変えてくれます。
ここで出来たアルコールを含む液体を「もろみ」と呼んでいます。
麦芽から出来たもろみはビールの原料にも似たものなんでしょうね。
■蒸溜
発酵が終わったもろみをいよいよ蒸溜します。
「蒸溜棟」に移されたもろみを「ポットスチル」と呼ばれる単式蒸溜器で2回蒸溜します。
燃料には石炭を使用しているようで様子を見ながら火力を調整しているようですね。
ビール、ワイン、日本酒など、酵母の力だけを利用してアルコール度数が決まる醸造酒と違い、蒸溜という工程は人為的にアルコール度数を上げるための技術。その度数は60度近くになります。
この時に出来る液体を「ニューポット」と言い、未だ無色透明の液体です。
■熟成
ウイスキーはニューポット単体では荒々しいアルコール然とした液体ですが、樽に入れて寝かす事で樽に含まれるエキスをニューポットに移し、ウイスキーらしい香りや琥珀色の色味が付きます。
熟成は「貯蔵庫」と呼ばれる施設で樽を移して保管されます。
この蒸溜所内で一番多くの広さを取っているのが貯蔵庫で、その第一号貯蔵庫のみ、一般公開されています。
余市蒸溜所で行われている工程はここまでのようで、以降の工程はニッカウヰスキーの他の施設で行われているとのことでした。
では、以降の工程の説明を続けます。
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■ブレンド
複数のモルトウイスキーやグレーンウイスキーを混ぜ合わせ、ウイスキーとしての商品を仕上げる工程です。
ちなみにニッカウヰスキーのグレーンウイスキーは宮城狭蒸溜所で作られており、その蒸溜器にはカフェ式と呼ばれる連続蒸溜器が使用されています。
■ボトリング
ウイスキーはろ過後、瓶詰めされて商品として完成します。
と言う訳でいかがだったでしょうか。
蒸溜所内にはウイスキー作成に必要な施設ばかりではなく、竹鶴正孝氏を含む家族が住んでいた住居や当時の事務所など、歴史的に貴重な国の有形文化財が数多く含まれています。
ウイスキー好きじゃなくても、例の朝の連ドラを見ていたレベルの方でも楽しめるのではないでしょうか。

