| 小ネタ集 計量と味見 |
先日のこと。
YouTubeである動画を見ていた時のことだ。(詳しくはコチラから)
その動画ではこのコラムでも過去にご紹介した「キングスバレイ」というカクテルを作っていた。
作っているのは大森にあるバー「テンダリー」の宮崎優子氏。この業界では名の知れたバーテンダーである。
この動画を見ていて少し思ったことがあった。
『この人、シェイカーに先に氷を入れるんだぁ』
少しバー慣れした方なら共感して頂けると思うのだが通常、シェイカーに材料を入れる段階では氷を入れることはまずない。
材料を入れ、バースプーンでかき混ぜた後、味を確認。氷を入れてシェイクする。
これが一般的なバーテンダーが行うシェイクの手順だと個人的には思っている。
話は逸れて先月のこと。
そんな内容の話をとあるバーでしていると、バーテンダーが面白い話を聞かせてくれた。
「お客様の中には計量しないことに対して「計量しないの?」という方もいます。でも、計量する姿を見て「計量してるの?」という方もいるのです」
更にそのバーテンダーはこんなことも言っていた。
「味見をするじゃないですか。それを見て「味見するんだ」という方もいますね」
更に
「味見もバースプーンで手の甲に置く姿を見て「そんなので味って本当に判るの?」という方もいます」
更に更に
「バースプーンから直接、口をつけて味を見るバーテンダーもいますよね。あれが衛生的にどうなの?っていう方もいますよ」
バーに一家言もっている御仁には、それぞれのバーテンディングのイメージがあるのだろう。
私自身はバーテンディングなんてものは人それぞれだと考えている方なので、そこまで色々と考えた事がなかったのが正直なところだ。
そんな話を聞いている内に私の内にある探求心が芽生えていた。
バーテンダーの中に計量する人、しない人。味見をする人、しない人。味見する場合はどんな方法で味見をしているのか。
これらをカウントしてみたいと考えた訳である。
この調査をするためには公正なルールが必要だろうと考えて以下の2つを決めた。
1.ジンフィズを作ることでこの調査を行う。
2.事前にその調査をしていることをバーテンダーには伝えない。
この調査をするために約1か月間を有したが、その中には知り合いのバーテンダーもいれば、初見のバーテンダーもいる。
で、調査した結果は以下の通りになった。
計量する方が9名と圧倒的でしたが、計量しない方も一人いました。
「いつも作っているカクテルはいちいち計量しなくても作れるよ」
彼はそう申しておりました。
まぁ、ジン・フィズというスタンダード・カクテルをオーダーしているので納得です。
ちなみに、メジャーカップを使わない計量の仕方を「目切り」とか「ハンドメジャー」などと言うようです。
また、味見については半数以上が行っている結果となりました。
これについては味を見ているというよりも、酸味の度合いを見ているとのこと。
ジン・フィズを構成する素材の中で唯一、不確定要素を持っているのがレモン・ジュースです。
産地や時期によって酸味にバラつきがあるので、調整のために味見をしているようです。
他にもホテルバーのバーテンダーは計量を一切しないということ。
ホテルバーは早さを要求されるためだと言われていました。
個人的な感想ですが、私は計量も味見もした方が良いと思っています。
行きつけならともかく、初見のバーテンダーが計量も味見もしないのでは、どんな物が出来上がるのか不安しかありません。
折角、お金を支払って飲んでいるものですから美味しい方が良いですよね。
皆さんは計量と味見について、どんな感想を持たれましたか?
ちなみに前述の宮崎優子氏の「ハンドメジャー」は完璧ですね。(詳しくはコチラから)

