| 42歳の初体験 第11章 富士山リベンジ 登山編 後編 |
公開日:2009/11/07
Rちゃんと彼女を見送った私とH君は再び、登りはじめた。
体力的に一番キツそうなRちゃんが居なくなった事で登る速度は格段にあがった。
時計は既に12時半になろうかとしている。当初の予定では13時には山頂に到達している予定だったがここはまだ七合目である。山頂までは最低でもあと3時間はかかるであろう。
1:08pm
30分後。
新八合目の山小屋が目前に見えてきた。道は砂利混じりで低ミューでロスが大きい。ストックをしっかり突いて上がっていかないと余計な体力を消耗する。
1:16pm

下江戸屋分岐に到着。吉田口からの登山者とここで合流する。逆に下山道的には吉田口と須走口の分岐になる。下山時はここで間違うとエラいことになるので注意が必要である。新八合目の江戸屋に到着。5分ほど休憩。
1:50pm


30分後。
本八合目に到着。ここには複数の山小屋があるようでその一軒の軒先で休憩。ここである登山者達と出会うことになる。この人達も今シーズン2度目の富士山登山だと言う。前回の富士山は霧がヒドくて参ったなどと話していた。何時登ったのかと訪ねると何と!前回の私達と同じ日に登っている人達だった。こういう偶然ってあるもんだと感じた。15分ほどの休憩の後。この場を後にする。トモエ館の看板には標高3400mの文字が。知らない内に3000mを越えていた。
2:56pm


約1時間後。
九合目に到着した。既に時計は3時。7合目出発から2時間。ほぼ予定通りに登っている感じである。
3:31pm

30分後。
山頂を目前にして道は険しさを増している。なだらかな道から岩場の多い道になっていた。上からおじさんが下りてきた。
「もうすぐ頂上だよ。頑張れ!私は5分で下りてきたから後、15分位かな。ほら、あそこが頂上だ。」
上方に見える白い鳥居が山頂だと言う。この辺りが全行程の中でも一番キツい瞬間である。
3:41pm

10分後。
遂に白い鳥居が目の前にやってきた。途中で一緒になり、共に登ってきた女の子も感動している。この達成感。富士山でしか味わうことの出来ない至福の時である。
鳥居を潜り、山頂に到達。朝6時半から登り初めて9時間強。正直、時間が掛かりすぎている。
3:54pm
剣が峰を目指してお鉢巡りを開始したが、山頂に到着したばかりなので先ずは休憩。今回は前回の教訓から暖かい飲み物を飲める用意をしている。


携帯用のケトルと固形燃料。紙コップとスティックカフェラテである。今回はこれら飲み物のために総量2.5リットルの水を背負ってきていた。

出来上がったカフェラテを飲みながらタバコを一服。見渡す限り、遮るもののない場所でのコーヒータイムは格別である。
4:22pm


コーヒータイムを終え、再びお鉢巡りに戻る。目指すは勿論、富士山の最高峰である剣が峰である。
富士山の火口は結構アップダウンがあり、下りもあれば登りもある、。当たり前の話だが剣が峰は一番高い場所にあるので、その道のりは登りである。しかし、コーヒーを飲みながらの休憩の後なのであまり疲れはない。
4:52pm
いよいよ、その時がやって来た。思えば朝から長い時間を費やしてきた。最後の案内板。そこには憧れの「剣が峰」の文字が見えた。
4:56pm
登りはじめて10時間半。遂にその頂に到達した。この時のための三脚をデジカメにセットし記念撮影。リベンジは見事に果たされたのである。
しかしだ。宿題は全て終わった訳ではない。一番高い所でラーメンを食べると言う今回最大の宿題が残っていた。
早速、準備に取りかかる。
今回、剣が峰でのラーメンを可能にするため、高所で水を沸騰させる必要があった。そんな大事を前述の固形燃料で行おうとしたら何時間かかるか判らない。そこで、今回はワンショットバーのマスターからある秘密兵器を借りてきていた。
それがこれだ。家庭用カセットコンロのボンベを使用して火を起こせる携帯コンロ。何でも過去に韓国で買ってきた品らしい。勿論、登山用のコンロと言うのは存在するが、アウトドア用品と言うのは軒並み値段が高い。ボンベだけでも数千円するのである。
しかし、家庭用コンロのボンベは数百円で購入が可能。家庭用であると言うことから供給量が多いため、価格が安価になるのだ。問題はこの高所でボンベが正常に作動するか?と言うことだが…


さすがは家庭用コンロのトップメーカーであるイワタニ製ボンベ。富士山の頂上と言う厳しい環境下でも正常にガスを供給するではないか!
実はH君も同じことを考えていたらしく、カップヌードルを下界から持参していた。しかし、お湯は下界からポットに入れて来ているだけだった。正直、今回は殊の外時間が掛かっているのでポットの中のお湯では厳しいであろう。なので、一緒にお湯を沸かしてやることにした。

で、私はと言えば、カップラーメンではなく、パチ物のチキンラーメン風のラーメンを用意。このままケトルで煮込んで食べようと言う寸法である。


出来上がりはこんな感じ。日本で一番高い場所で食べるラーメン。しかも、10時間以上かけてやってきただけあって、これまでのどんなラーメンよりも美味く感じた。達成感も良いスパイスになっているようだ。
5:35pm

山頂での宴も終演を迎え、下山に向けて歩き出す。
雲海の中に影富士を見ることが出来た。夕暮れ時や早朝など日が傾いている時、富士山自体の陰が雲海や裾野に映る現象で、諸条件が合わないと見られない貴重なものだ。影富士を見ていると言うことは日没は近い。これから下山する訳であるが、真っ暗な中を下山するしかなさそうだ。
(つづく)
