GATO BAR ( ガトーバー )

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住  所静岡県沼津市大手町2-3-1 Wiseビル1階
電話番号055-963-2379
営業時間20:00〜2:00(月〜日)
定休日不定期
席数カウンター5 テーブル9
駐車場なし
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚05'52.7''
E138゚51'55.1''
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最寄駅沼津駅(JR東海道本線)
沼津駅(JR御殿場線)
取材日2018/09/18その他の情報...
このバーを初めて訪れたのはもう6年も前のことになる。

桜の季節も終わりかけようとしていた4月のある日。
内々の社内メンバーによって新入社員の歓迎会がこのバーが入っている建物の2階にある居酒屋で行われた事があった。
バー紀行も始まったばかりの頃で三島、沼津を含めて行ったことのないバーへは取り敢えず行ってみるという日々だったのを思い出す。
2階の居酒屋での宴が終わり、堕天の如く1階のバーへ。
これが今回ご紹介する「GATO BAR」との初めての出会いである。

結果的にはやっと掲載に至った感のあるこのバー。
駅南の現在の場所では20年だが、創業は25年を超える老舗の風格漂うオーセンティック・バー。
私自身はバーテンダーと歳がチカい事もあり、居心地の良い、はなまるなバーの一つである。

では何故、このバーを掲載するまでに6年もの歳月がかかってしまったのか。それは私がバーを掲載する上での掲載基準に関する部分が大きいのかも知れない。
バー紀行に掲載する店は、バー初心者が初めてバーに入った時、一人寂しくならないか?という部分も掲載する上での要素だと考えている。
一軒のバーに通う中、バー初心者がこの場に身を置いた姿を想像してみる事がある。
この場合の「バー初心者」というのは2、30代のバーを良く知らない若者を想定しているのだが、前述したように「創業25年を超える老舗の風格漂うバー」である。
この部分が大きく響いていたのは事実である。では、何故今回、掲載に至ったのか。

ここでは多くは語らないが、実はこのバーはある事をきっかけに2、30代の若者が全国から訪れるバーになったのである。
私自身も地元沼津は下より東京、横浜、長崎から訪れた多くの若者と語らい、楽しい時間を過ごす事が出来た。
聞いた話では何とニューヨークから来たYouもいるという。
その時、感じたのがバー初心者がこの場に身を置いた時、楽しい時間を過ごして帰れるのではないか?というダイヤの原石を見つけた時のような可能性を感じたからである。

話が少し逸れたので改めてこのバーについてご紹介していこう。

私も前々から気になっていたのがこの店の屋号について。
「GATO BAR」「GATO」って何から付けているのか?と尋ねると、実はチリ産のワインの銘柄が由来になっているという。
じゃあ、何故チリ産のワインなのか?と言えば、そのワインのラベルに「猫」が描かれているからなのだそうで、ボトルデザインの描かれた本を見せてもらった。そこにはルビィのような赤をバックに、鞠のようにコロコロと太った黒い猫が描かれている。
これだけだと全然判らないと思うが元々、猫にちなんだ名前を付けたいとバーテンダー自身が考えていたらしいのだ。
そんな話を聞いた後、店の入口に飾られた屋号の書かれたレリーフを見ると、しっかりと猫が描かれているのが判る。
毎回、お店を掲載する度に聞いている質問ではあるが、何でも聞いてみるものだと改めて感じる瞬間でもある。

オールバックのバーテンダーが一人で切り盛りする店内はカウンター席とテーブル席の構成。
ハイカウンターに腰を下ろすとひな壇形状をした珍しいバックバーが目を引く。
この店、メニュー表の類は用意がないのだが、そこはバーテンダーにお任せすれば大丈夫。
飲みたいお酒のイメージさえ伝えられれば、最適な一杯を提供してもらえるだろう。

壁際に目を移すと、大型のケースに100本以上はあるであろうミニチュア・ボトルが飾られている。
今では終売になった古いお酒のボトルも多く、これを見ているだけでもバー好きな御仁は楽しいのではないだろうか。
また、メーカーズ・マークに関する調度品が多いが、これはバーテンダー自身がメーカーズ・マークを好んでいるからであり、メーカーズ・マーク好きにも堪らないだろう。

前述した「ある事」は私がオーナー・バーテンダーに抱いていたイメージさえも覆した出来事で、オーナー・バーテンダーの違う側面を垣間見た瞬間でもあった。
その何たるかをオーナー・バーテンダーが進んで語ることはほぼないと思うが、実際にお店に出向き、身を置くことで徐々に判ってくるであろう。

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