IRISH PUB 『GIGGLE』 ( アイリッシュパブ 『ギグル』 )

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住  所静岡県三島市西本町10-34
電話番号055-956-6280
営業時間19:00〜3:00(月〜土)
定休日日曜
席数カウンター5 テーブル10
駐車場なし
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚06'51.9''
E138゚54'48.8''
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最寄駅三島広小路駅(伊豆箱根鉄道駿豆線)
三島駅(JR東海道本線)
三島駅(JR東海道新幹線)
取材日2011/09/26その他の情報...
店内三島の繁華街から少しだけ外れた西本町。広小路町の真横にありながらも一つ交差点を超えただけで雰囲気は少し静かな感じになる。
近所に居酒屋やお好み焼き屋など数軒の飲み屋が隣接する場所に今回の店はある。
実を言うと私の自宅から結構近いこの店は通うには一番、都合の良い場所にあるのだが過去に何度かトライしてみようして断念している。
そこには少しだけ理由があった。

店内たまたまなのかも知れないが店内は多くの外国人客で盛り上がっていた。どう考えてもこの中に身を投じる勇気のなかった私は入店を躊躇っていた。
しかし、台風が明日やってくると言う日の前日に店の前を通るとお客は僅か2人。
これ幸いと入店するとお客と思った内の一人はマスターだったと言うオマケ付で初入店したのだった。
IRISH PUB 『GIGGLE』。「giggle」とは「クスクス笑う」と言う意味があるらしい。

これまで何度か異様に盛り上がる店内を見てきた私は勝手なイメージをこの店に持っていた。どんな人がやっているんだろうと。実は他所のバーでこの店のマスターの人となりについて聞いた事があった。
「山の頂上でバイオリンを弾くような方です」
聞けば聞くほど頭の中は「?」マークで一杯になったが百聞は一見に如かず。音楽好き、スポーツ好き、何よりアイルランドをこよなく愛する方だと言うのが会話の端々から伝わってくる。その様子は店を見ても明らかだった。
「うちはバーじゃなくてパブなんです」
バックバーアイリッシュパブと言う形態はバー紀行では初めて紹介する。
ただ、バックバーもシッカリあるし、カクテルなどもちゃんと用意されている。
勿論、メニュー表もあるのでバー初心者の方でもオーダーは容易い。
ただ、お酒の種類に関して言えば、バーボンなどのウィスキーの類は決して多い方ではない。そこがバーとは若干、違う部分ではある。洋酒は少ないがビールやそれに合わせたフードが充実しており値段もリーズナブル。ちなみにチャージは取っていないのだと言う。私自身、チャージを取らない店は初めてだ。
また、マスターから聞いた話だが一般的に「パブ」と言うと「○○人パブ」等、外国人女性とお酒を飲む店を想像する方が多いらしいのだが、女店員は居らず、あくまでお酒と会話と音楽とスポーツを楽しむスペースである事を付け加えておこう。

ベアードビールビールは「ギネス スタウト」と言ったアイルランドを代表するビールから、沼津市内で作られている「ベアードビール」と言う銘柄のビールもある。
珍しさも手伝って沼津のビールを頂いたがフルーティーな香りと柔らかな苦味はビールが苦手な女性でもすんなり入っていきそうな仕上がり。このビール、個人的には好きかもしれない。
また、ビールを使ったカクテルもあり、オーダーしたのが「アイリッシュ・ローバー」と言うカクテル。オーダーするとギネスの入ったグラスと共にベイリーズと言うキャラメルのような香りのするクリームリキュールとスコッチウィスキーが入った小さなショットグラスが渡される。
アイリッシュローバー「そのグラスをビールの中に入れちゃって下さい」
個人的にギネスはそのスモーキーな味わいがあまり得意じゃないビールだが、ベイリーズの甘さとスコッチの香りがスモーキーな香りを抑え、非常に飲みやすくなる。
しかし、クリームに含まれる乳脂肪分がビールの冷たさで固まるので早めに飲まないと後から辛くなる、と言うショートカクテル。
マスター曰く、「撃沈系カクテル」なのだそうだ。

コテージパイフードは「フィッシュ&チップス」に代表される欧風居酒屋的なラインナップ。
マスターに聞いたお勧めのフードメニューは「コテージパイ」
マッシュポテトと挽肉、更にチーズをトッピングして焼いたパテ状の物で「パイ」と言う言葉から来るイメージを覆し、ちょっとした驚きを感じる。しかし、アイルランドでは普通の家庭でも作られる「おふくろの味」なのだそうだ。
一緒に添えられるハードタイプのパンは膨張剤として使用されるイースト菌の代わりに重曹を用いた「ソーダブレッド」と呼ばれる物でアイルランドでは主食として食べられている。こちらは奥様の手作りによる物。
小腹が空いた時、ちょっとアテが欲しい時には最適な一品だ。

前述した通り、マスターはアイルランドをこよなく愛しており、イギリスを含むアイルランド周辺の歴史、音楽、宗教、民族的な知識に長けている方で、バックバーに飾られたイギリスを含むアイルランド周辺の地図を使って色々な話を興味深く聞かせて頂いた。
スポーツ好き、音楽好き、勿論、ビール党の方も充分に楽しめるお店である。

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