まだ若かったあの頃の記憶が甦る
かしょく さんらい
華食 参来

photo

SHOP DATA
住  所静岡県伊豆の国市長岡704-16
電話番号055-947-0454
営業時間11:30〜15:00(月〜火・木〜日)
17:00〜20:00(月〜火・木〜日)
定休日第3火曜・水曜
席数カウンター6 座敷20
駐車場あり
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚02'01.1''
E138゚55'47.6''
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最寄駅
取材日2018/02/24その他の情報...

メニュー

チャーシューメン
770円
ラーメン
570円
サンマーメン
720円
カレーラーメン
720円
more...

先日のこと。
食べログでフォローしている方があるラーメン屋の口コミをアップした。
その方も共通のフォロアーさんの口コミを見て店を訪れたらしいのだが、その店の佇まいを見て、私の中にある遠い記憶が甦っていた。

話は逸れるが20数年前の事。私が未だラーメンに目覚めてない頃の話だ。
当時の私は前々職に席を置いていた。その会社の大口の取引先が旧大仁町にあり、その取引先で作業をするために通っていた時期があった。
清水町の卸団地内にある会社から大仁町までの道すがら。何とも奇妙な看板を出しているラーメン屋があった。
そう、それが今回取材する「参来」という店なのである。
その奇妙な看板は「ラーメン」「メ」の部分だけがイラストになっているというもの。まぁ、奇妙というか、インパクトがある。違う意味でも興味を惹かれる店である。

話を戻そう。
今回は卸団地から当時のルートを使って店まで行ってみることにした。
卸団地から有名店「まるい」の方角へ。左折して後は松本、御園を経由して新城橋を渡って大平方面。狩野川を沿う様に伊豆長岡方面。本来なら途中から伊豆中央道へ入るのだが流石に休日の伊豆中央道は混んでいるので今回は迂回して県道129号線を南下して伊豆長岡入り。国道414号線へ出れば店は直ぐそこである。
店先に到着するも駐車場が良く判らない。店先や店の横にそれっぽいスペースはあるがあまり広くないため店に対して垂直に停めるとケツが道にはみ出す。仕方なく斜めに入庫後、店へと急いだ。
「いらっしゃいませ」
女将が出迎えてくれた。昼時の店内に先客の姿はない。適当なカウンター席に陣取った。
メニューを見て…あれ?おぉ、真後ろの壁に短冊状のメニューが貼ってある。カウンター席からはちょっと見辛い。
事前情報で既に判っている事だが基本はサッパリラーメンである。まぁ、単なるラーメンではツマラナイし、かと言ってセットとかでは量が多過ぎる。おっ、カレーラーメンもあるじゃん。う〜ん、凄い心惹かれるが初来店でその変化球はどうだろう?オーダーは口頭。保険の意味でチャーシューメンをオーダーした。
店内はカウンター席の他は座敷が占めている。家族連れには使い勝手が良さそうな店だ。私が20代の頃には既にあった店なので、既に20年以上は店を続けていることになる。まぁ、地元の常連さんに支えられている店なのだろう。また、伊豆から沼津に抜ける道すがらでもあるので観光客の利用も多少はあるのだろうか。
厨房観察。
調理を担当するのは店主ではなく女将のようだ。昔、取材した東京食堂という老舗のラーメン店でもラーメンの調理は女将が担当していた。この店、ラーメンと中華丼などのセットメニューもあるので、そういう場合に丼物は店主が、ラーメンは女将が作ることでスピーディーに提供できるのだろう。というか推測ではあるが中華なべを使用した調理は店主が行うのだろう。
寸胴の数は小型の物が1器のみ。仕込量もそれほど多くないようで底の方からスープを掬っている。麺茹では中華なべで湯を沸かして行っている。勿論、平ざるによる麺上げである。
そしてラーメンがやって来た…(あっ)。先ずはスープからすすってみた。
ベースのスープは鶏ガラ、香味野菜などを軸にした清湯スープ。ファースト・タッチは若干の酸味に似た刺激を感じるがこれは生姜から来ているものだろう。そして仄かに魚介系の風味を感じる事が出来る。醤油ダレの効かせ方は穏やか。昔、食べた事のあるような優しい味である。
麺は細麺で軽いウェーブを持つもの。かん水の量は多め。加水率は標準的な印象を持った。シコシコとした小気味良いコシを持っているが寿命は短い。製麺所は不明。
具はチャーシュー、メンマ、白ゴマ、のり、ネギ。いつもの味玉はメニューにない。チャーシューは豚バラ肉使用の煮豚。味付けは穏やか。厚さは薄いが5〜6枚が乗っている。
若い頃の思い出を懐かしく感じる年代になってきたなぁと最近つくづく思うのだが、若く楽しかったあの時に見た店にこの年になって来店できるのも、この店が潰れずに現在に至っているからなのである。

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