古き良き昭和の香りを色濃く残す老舗
すいこでん
【閉店】酔虎伝

photo

SHOP DATA
住  所
電話番号
営業時間18:00〜1:00(月〜土)
定休日日曜
席数カウンター7 テーブル8
駐車場あり
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚07'06.9''
E138゚55'15.5''
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最寄駅三島駅(JR東海道本線)
三島駅(JR東海道新幹線)
三島駅(伊豆箱根鉄道駿豆線)
取材日2012/05/19その他の情報...

メニュー

エビタンメン
850円
ラーメン
500円
チャーシューメン
750円
みそラーメン
650円
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今日は土曜日。
朝から会社のソフトボール大会が行われる。ソフトボール大会の事はラー紀でも何度か書いているのでコアな読者はご存知かと思うが一日行事である。と言う事で昼の取材は絶望的。夜の取材に絞ることにした。
ソフトボール自体は午後3時には終了した訳だが、ここからたった1軒の取材のために神奈川へ行くのが(はばか)られた私は奥の手を出す事にした。
地元に出来た新店は早々には行かない私。これには理由がある。そう、こう言う状況の時こそ地元の取材なのである。沼津の原近辺にアテが2軒ある。そこを取材しようと考えたのだ。しかし…
「ゲッ!夜営業してないじゃん!」
ブログや食べログを調べてみるとどちらの店も当分の間、夜営業をしないと書かれている。振り出しに戻ってしまった。そこでナビを使って地元のラーメン店を検索してみることした。すると、ある店の屋号が目に止まった。その店は自宅から徒歩で行く事も出来る距離。自宅に戻り、徒歩で向かう事にした。
その店を「酔虎伝」と言った。三島ではもう老舗に入るであろう店。私がこれまで行かなかった理由としてはサッパリラーメンしかないと言う事と営業時間が良く判らないと言う点。今回、食べログを参照して夜営業のみの店と言う事が判ったが今の私には都合が良い。たまに営業していない時もあると食べログで事前に聞いていた。
15分後。
店に到着。営業している姿を見て取り合えずは一安心。早速、店内へ。
店内は厨房に面したカウンター席とテーブル席の構成。営業している時は意外と混んでいるイメージを持っていたが今回は先客が1名のみ。空いているカウンター席に陣取った。店主と思しき中年男性と女将。そして大女将の3名で切り盛りする。
店内の壁に掲げられたメニューの数々。徒歩でラーメン取材をすると言う事は珍しいので先ずは餃子とビールを注文した。
先ずはビールとちょっとしたお通しが供される。メンマを豆板醤系の辛味噌で和えたもの。良いアテになる。そして餃子がやって来たのだがちょっとした計算ミスが…
『意外とデカいなぁ…(汗)』
餃子はひとつが結構大きくて食べ応え十分。肉と野菜の比率が半々程度でバランスが良く、焼き面がパリっと仕上がっている。取材中に餃子をアテにビールって本当に数える程しかやった事がないし最高なのだが…
『ヤバい…腹が一杯になってきた…(冷汗)』
ラーメンを食べる事が主目的の私が他の物で腹が一杯になってしまっては本末転倒。こうなると後は勢いで食べるしかない。オーダーは口頭。エビタンメンをオーダーした。
同時に厨房観察。
寸胴の数は大型の物が1器。店主が中華なべを使って野菜を炒めている間、大女将が麺を茹でている。麺茹では平ざるを使用したもの。また同時に海老は麺茹でのお湯で加熱されている。中華なべの中は炒めが終わると前述の海老を投入し、最後に水溶き片栗粉でトロみを付ける。その横では大女将によって丼に入った麺がセット済み。中華なべの中身を移して完成。店主と大女将の連係プレーによって作り出されるようだ。この間僅かに2分程度。提供スピードが異様に早い。
そして、女将によってラーメンが運ばれて来た。先ずはスープからすすってみた。
ベースのスープは鶏ガラを軸にした印象の清湯スープ。塩ダレがキリッと効かせてあり、また、表層のオイルも炒め油程度が浮いているだけなので全体の印象は非常にサッパリしており、後味は非常にキレのあるもの。だが、個人的にはこの塩加減が意外と後引く感じである。
麺は細ストレート麺。かん水の量、加水率共に標準的な印象を受けた。茹で加減はデフォルトでやや硬めに仕上がっているが寿命は短い。通常、タンメンと言えば平打ち麺や中太麺が多いがここは極細麺ということで若干違和感を感じるがこのスープには合っているように思える。
具は海老、白菜、人参、竹の子、マッシュルーム、きくらげ、ネギ。チャーシューの類は乗らない。前述通り、全ての具は餡状になっているのでサンマーメンのようでもあるが、もやしが入らない。この具も結構な量が入っており、熱々なので食べるスピードはかなり落ちるがスープや麺などの熱さはこの餡がキープしてくれる。
食べ終わった頃にはかなり腹がパンパンで久しぶりにやっちまった感じである。
創業が古いラーメン屋に共通する部分であるが値段が安くて量も多い。学生時代に通ったラーメン店がそうだったようにラーメンって安価に腹が満たせる代表選手だったが昨今のラーメン店を考えると昔話に思えるのも時代の流れなのだろう。

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