| 惜しまれつつも閉店してしまう家系ラーメン最古参の店 |
【閉店】本牧家 本店

| SHOP DATA | ||||
| 住 所 | ||||
| 電話番号 | ||||
| 営業時間 | 11:00~20:00(月・水~日) | |||
| 定休日 | 火曜 | |||
| 席数 | カウンター15 テーブル4 | |||
| 駐車場 | あり | |||
| 緯度経度 (日本測地系) | N 35゚24'17.2'' E139゚34'05.9'' | 地図を見る | ||
| 最寄駅 | 上永谷駅(市営地下鉄線) | |||
| 取材日 | 2023/03/18 | その他の情報... | ||
メニュー
- らーめん 並+のり
- 920円
- らーめん 並
- 800円
- らーめん 中
- 900円
- らーめん 大
- 1000円
取材歴
先日のこと。
昼休みにネットニュースを見ていると、とあるラーメン屋の閉店のニュースが流れてきた。
その店を本牧家という、古いラヲタならその屋号を一度は聞いたことがあるであろう老舗店である。
閉店の理由として店主の高齢化があげられ、5月7日に完全閉店するという内容だった。
本牧家と言えば、家系ラーメンの祖である吉村家の店主、吉村実氏がはじめての支店として開店した店。本牧家の当時の店主は神藤隆氏で、神藤氏が吉村家を離れて六角家をオープンしたのは有名な話だ。
ラー紀ではじめて本牧家を取材したのは今から21年前の2002年1月。ラー紀も掲載店舗数が100軒を越えたあたりの駆けだしの頃で昔の取材記を見直すと当時の本牧家は別の場所にあったようだ。
話を戻して今日は土曜日。
昨晩から降りだした雨が今朝も降り続いている。
取材も行かなければいけないが3か月に一度、定期券の更新もあって新しい定期券を会社に取りに行く用事もある。
先ずは会社に寄ろうと考えている訳だが、私の会社は沼津ICの近くにあるため、高速道路に乗って取材に行くのにも適した立地だ。
当初、富士駅の南口に少し前に出来た新店がそろそろ行列もなくなってくる頃であろうと思い、取材しようかと考えていたのだが急遽、前述の本牧家の取材に切り替えることにした。
急に考えが変わったのには理由があった。
少し前の話だが、バー紀行にも掲載している高齢のバーテンダーが営む店が3月一杯で閉店するという話を聞いた。
大分、無沙汰してしまっているので行きづらい感はあったのだが、最後にご挨拶に伺いたいと考えていた。
しかし、閉店を待たずしてバーテンダーが急死したという話を聞いた時、凄い後悔の念に駆られたのであった。
そんな思いが蘇り、「思い立ったが吉日」とばかりに東名高速に乗線した。
高速に乗って取材をするのも久しぶりだ。ただ、以前と違うのは車の排気量か。
御殿場~大井松田くらいまでの山間部での100㎞巡行がキツい。やっぱ軽自動車は80㎞巡行くらいがちょうど良い。
また、年を取ったせいか判らんが80㎞巡行をしていると眠気が襲ってくる。年は取りたくないものだ。
厚木ICや海老名SAを越えたあたりから渋滞が発生してきた。減速していると「綾瀬スマートIC」の文字が目に留まった。私は知らなかったのだが綾瀬スマートICは2年前の2021年3月31日に供用開始した新しいICらしい。
眠気もあったので一般道に出た方が良いだろうと判断した私は、綾瀬スマートICで下線し、一般道を使って現地を目指した。
会社を出発して2時間後。
懐かしい風景が見えてきた。道路標識に「環2」の文字を見るのも久しぶり。昔、取材した豚そば成、環2家、藤山屋などもまだまだ残っている。
現地に到着するも駐車場は満車状態なので裏道に入ってコインパーキングを探すと1台だけ空いている場所を見つけたので入庫後。店までは徒歩で向かった。
そのコインパーキングは本牧家と環2家の間に位置しており、環2家の店先も雨の中、多くの客が行列を成している。
店に向かうとちょうど裏手から入れるようでツイてるぜ。外観撮影は後回しにして早速、入店する。
店内にも多くの待ち客が待っている。その手には既に食券が握りしめられていたので先に食券を購入しますか。小さなサイズの券売機に必要最低限といえるだけのメニューが並ぶ。折角なので海苔巻きご飯もやっちゃいますか。オーダーは食券制。らーめん並、のり、ライス小をオーダーした。ちなみにいつもの味玉は売り切れで残念!
券売機の近くには
「お知らせ」と書かれた貼り紙があった。これが今回のニュースのネタ元である。
昼時の店内は満席で多くの方がラーメンをすすっている。厨房をコの字に囲うカウンター席とテーブル席の構成。コロナの影響もあるだろうがカウンター席の間隔は気持ち空いている。前回取材時には20席あったカウンター席が現在は15席となっている。
厨房は店主と思しき男性、女店員、若い男性店員の3名で切り盛りする。店主は年の頃は70代といった風貌。ステンレス製のスパテラでスープの入った寸胴をかき混ぜる姿は大変そうで老体には重労働であろう。
10分後。
女店員に促されて空席に通された。入口に近い方の角席。少し中腰になると寸胴が見える。ラッキー!
食券をカウンター上に置くと好みを聞いてくれた。油多めでお願いした。
厨房観察。
寸胴の数は全部で3器。鶏油を取るための大型寸胴とスープの為の大型寸胴。その2つの寸胴に挟まれる形で中型の寸胴も見られるが使用目的は判らない。スープを張るために蓋を開ける度に豚由来の獣臭ともうもうとした湯気が立ち上る。この光景は昔のラーメン店では当たり前だったが、今はこんな光景を見せつけるラーメン店は少なくなった。
麺茹では深ざるを使用したもの。湯切りは決して力強くはないが、シッカリとして好印象。
そしてラーメンがやってきた。先ずはスープからすすってみた。
ベースのスープは豚背ガラ、鶏ガラを軸にした印象の白湯スープ。弱い濁りを見せるそれは豚由来の獣臭が仄かに香り、若い頃の記憶を呼び起こさせる。この一杯を食べるために片道100㎞を移動することを全く苦に思わなかった30代の自分。新しい味に出会うのが楽しくて仕方なかった。
麺は中太麺で軽いウェーブを持つもの。言わずもがな酒井製麺謹製。デフォの茹で加減は意外と柔らかめ。モチモチとした食感は当時のままだ。この短い麺も久しぶりで、すすりきった時に口に入る麺量が適正化されていてちょうど良い。
具はチャーシュー、ほうれん草、のり、ネギ。チャーシューは豚腕肉あたりを使用したような煮豚。醤油味ではなく塩味っぽい。のりは合計で9枚で増分は6枚。
麺だけを素早く食べ切り、お楽しみの海苔巻きライスタイムに突入。鶏油はあまり脂自体の甘みは感じられない。のり自体はシッカリしたもので破けることもなく好印象だ。
私が最初に愛した家系ラーメンである吉田家は社長の息子さんが後継ぎとなり、現在も健在であるが、弟子や後継ぎがいない場合は残念ながら閉店ということになってしまうのは仕方のないことだ。
戦争、物価高、感染症騒ぎ、それに伴うリモートワークなどの生活様式の変化等、飲食店を取り巻く環境は日々変わっている。
私もこんなことを20年以上続けている訳であるが、こういう店を見る度に当時を思い出すと共に、色々な思いが頭を過るのであった。
昼休みにネットニュースを見ていると、とあるラーメン屋の閉店のニュースが流れてきた。
その店を本牧家という、古いラヲタならその屋号を一度は聞いたことがあるであろう老舗店である。
閉店の理由として店主の高齢化があげられ、5月7日に完全閉店するという内容だった。
本牧家と言えば、家系ラーメンの祖である吉村家の店主、吉村実氏がはじめての支店として開店した店。本牧家の当時の店主は神藤隆氏で、神藤氏が吉村家を離れて六角家をオープンしたのは有名な話だ。
ラー紀ではじめて本牧家を取材したのは今から21年前の2002年1月。ラー紀も掲載店舗数が100軒を越えたあたりの駆けだしの頃で昔の取材記を見直すと当時の本牧家は別の場所にあったようだ。
話を戻して今日は土曜日。
昨晩から降りだした雨が今朝も降り続いている。
取材も行かなければいけないが3か月に一度、定期券の更新もあって新しい定期券を会社に取りに行く用事もある。
先ずは会社に寄ろうと考えている訳だが、私の会社は沼津ICの近くにあるため、高速道路に乗って取材に行くのにも適した立地だ。
当初、富士駅の南口に少し前に出来た新店がそろそろ行列もなくなってくる頃であろうと思い、取材しようかと考えていたのだが急遽、前述の本牧家の取材に切り替えることにした。
急に考えが変わったのには理由があった。
少し前の話だが、バー紀行にも掲載している高齢のバーテンダーが営む店が3月一杯で閉店するという話を聞いた。
大分、無沙汰してしまっているので行きづらい感はあったのだが、最後にご挨拶に伺いたいと考えていた。
しかし、閉店を待たずしてバーテンダーが急死したという話を聞いた時、凄い後悔の念に駆られたのであった。
そんな思いが蘇り、「思い立ったが吉日」とばかりに東名高速に乗線した。
高速に乗って取材をするのも久しぶりだ。ただ、以前と違うのは車の排気量か。
御殿場~大井松田くらいまでの山間部での100㎞巡行がキツい。やっぱ軽自動車は80㎞巡行くらいがちょうど良い。
また、年を取ったせいか判らんが80㎞巡行をしていると眠気が襲ってくる。年は取りたくないものだ。
厚木ICや海老名SAを越えたあたりから渋滞が発生してきた。減速していると「綾瀬スマートIC」の文字が目に留まった。私は知らなかったのだが綾瀬スマートICは2年前の2021年3月31日に供用開始した新しいICらしい。
眠気もあったので一般道に出た方が良いだろうと判断した私は、綾瀬スマートICで下線し、一般道を使って現地を目指した。
会社を出発して2時間後。
懐かしい風景が見えてきた。道路標識に「環2」の文字を見るのも久しぶり。昔、取材した豚そば成、環2家、藤山屋などもまだまだ残っている。
現地に到着するも駐車場は満車状態なので裏道に入ってコインパーキングを探すと1台だけ空いている場所を見つけたので入庫後。店までは徒歩で向かった。
そのコインパーキングは本牧家と環2家の間に位置しており、環2家の店先も雨の中、多くの客が行列を成している。
店に向かうとちょうど裏手から入れるようでツイてるぜ。外観撮影は後回しにして早速、入店する。
店内にも多くの待ち客が待っている。その手には既に食券が握りしめられていたので先に食券を購入しますか。小さなサイズの券売機に必要最低限といえるだけのメニューが並ぶ。折角なので海苔巻きご飯もやっちゃいますか。オーダーは食券制。らーめん並、のり、ライス小をオーダーした。ちなみにいつもの味玉は売り切れで残念!
券売機の近くには
「お知らせ」と書かれた貼り紙があった。これが今回のニュースのネタ元である。昼時の店内は満席で多くの方がラーメンをすすっている。厨房をコの字に囲うカウンター席とテーブル席の構成。コロナの影響もあるだろうがカウンター席の間隔は気持ち空いている。前回取材時には20席あったカウンター席が現在は15席となっている。
厨房は店主と思しき男性、女店員、若い男性店員の3名で切り盛りする。店主は年の頃は70代といった風貌。ステンレス製のスパテラでスープの入った寸胴をかき混ぜる姿は大変そうで老体には重労働であろう。
10分後。
女店員に促されて空席に通された。入口に近い方の角席。少し中腰になると寸胴が見える。ラッキー!
食券をカウンター上に置くと好みを聞いてくれた。油多めでお願いした。
厨房観察。
寸胴の数は全部で3器。鶏油を取るための大型寸胴とスープの為の大型寸胴。その2つの寸胴に挟まれる形で中型の寸胴も見られるが使用目的は判らない。スープを張るために蓋を開ける度に豚由来の獣臭ともうもうとした湯気が立ち上る。この光景は昔のラーメン店では当たり前だったが、今はこんな光景を見せつけるラーメン店は少なくなった。
麺茹では深ざるを使用したもの。湯切りは決して力強くはないが、シッカリとして好印象。
そしてラーメンがやってきた。先ずはスープからすすってみた。
ベースのスープは豚背ガラ、鶏ガラを軸にした印象の白湯スープ。弱い濁りを見せるそれは豚由来の獣臭が仄かに香り、若い頃の記憶を呼び起こさせる。この一杯を食べるために片道100㎞を移動することを全く苦に思わなかった30代の自分。新しい味に出会うのが楽しくて仕方なかった。
麺は中太麺で軽いウェーブを持つもの。言わずもがな酒井製麺謹製。デフォの茹で加減は意外と柔らかめ。モチモチとした食感は当時のままだ。この短い麺も久しぶりで、すすりきった時に口に入る麺量が適正化されていてちょうど良い。
具はチャーシュー、ほうれん草、のり、ネギ。チャーシューは豚腕肉あたりを使用したような煮豚。醤油味ではなく塩味っぽい。のりは合計で9枚で増分は6枚。
麺だけを素早く食べ切り、お楽しみの海苔巻きライスタイムに突入。鶏油はあまり脂自体の甘みは感じられない。のり自体はシッカリしたもので破けることもなく好印象だ。
私が最初に愛した家系ラーメンである吉田家は社長の息子さんが後継ぎとなり、現在も健在であるが、弟子や後継ぎがいない場合は残念ながら閉店ということになってしまうのは仕方のないことだ。
戦争、物価高、感染症騒ぎ、それに伴うリモートワークなどの生活様式の変化等、飲食店を取り巻く環境は日々変わっている。
私もこんなことを20年以上続けている訳であるが、こういう店を見る度に当時を思い出すと共に、色々な思いが頭を過るのであった。
