| 引き算の美学 |
【閉店】麺や 穂坂

| SHOP DATA | ||||
| 住 所 | ||||
| 電話番号 | ||||
| 営業時間 | 11:00~15:00(火~日) 17:00~23:30(火~日) | |||
| 定休日 | 月曜 | |||
| 席数 | カウンター7 テーブル20 座敷12 | |||
| 駐車場 | あり | |||
| 緯度経度 (日本測地系) | N 35゚06'18.7'' E138゚54'05.7'' | 地図を見る | ||
| 最寄駅 | ||||
| 取材日 | 2010/04/29 | その他の情報... | ||
メニュー
- 穂坂つけ麺
- 800円
- 穂坂塩ラーメン
- 750円
- ネギ塩ラーメン
- 850円
- ワンタン塩ラーメン
- 950円
今年もGWが始まりました。今年は日付の配置がよく、人によっては11連休なんて人もいるのではないでしょうか。私は例年通りのカレンダー通り。しかも、今年は父親の関係もあってラーメンツアーの予定も立てないままGWを迎えてしまった。何だか暇そうな連休になりそうです。管理人です。
連休初日の今日。朝から雨がドシャ降りである。予定のある人はこんな日でも出掛けなければならないのだからご苦労な事である。私も台風の中。旅行に出発した事があるがホント、予定のない雨の日は家に引き篭もっているに限る。
ダラダラと暇な一日だが先日の葬式の香典帳の整理やら香典返しの準備に追われた。
夕刻。
午後になって晴れた事もあり夕飯くらいは取材してみようと考えたが夕方から神奈川へ行く気にもなれず取材先を決めあぐんでいるとある店の事を思い出していた。
先日のこと。
実兄からメールが届いた。それは新店情報のようで清水町の一代元のあった跡地にラーメン屋が出来たと言う。早速、店先に向かってみると確かに店はあった。店内に電気も点いている。駐車場に車を入庫して窓から店内を覗くと何やら雑然とした様子。どうも未だオープンしていないようで、開店に向けての準備作業中のようである。
それから暫くして店はオープンしたようでブログ等で実食レポを見るようになった。塩ラーメンをウリに味噌やつけ麺などもあると聞いているが特につけ麺は濃厚なスープをベースにしていると何処かのブログで読んだ。
話を戻そう。
この店ならチャリでも行くことが出来る距離である。数100m先に山岡家があるがあの店もチャリで取材した覚えがある。早速、取材を開始した。
自宅を出発して15分後。店先に到着した。前述の通り、店先には駐車場もあるが駐輪場と言うのは特別ある訳ではない。適当な場所にチャリを停めて早速、店内へ。
店内に入ると直ぐ券売機がある。「いらっしゃいまっせ~」の声と共に女店員にマンマークされた。券売機の写真を撮りたいのだけれどタイミングは今しかない。カメラを構えて券売機撮影。昔は券売機はおろか、ラーメンを撮影する人も少なかったので食べ歩きを始めた頃は店の人に白い目で見られた事もあったが最近はブログを書いている人も多く、それほど異質な光景でも無くなってきたと個人的には思っている。オーダーは食券制。お目当ての穂坂つけ麺をオーダーした。ちなみに事前情報としてつけ麺には味玉がデフォルトで付いている事を知っていたので今回味玉を別注するとはない。
店内は前回の店を居抜きで使用しているのが判る。実は前の店は掲載こそしていないが来店した事はある。前回同様、カウンター席に通された。
厨房は奥にあるので観察は絶望的。店主と思しき若者が一人で切り盛りしているであろう厨房。後は給仕役の女店員2名の3名態勢のようだ。
カウンター席の前には薀蓄がチョークで書かれている。前述の通り、塩ラーメンをウリにした店であるが、何だか貴重な軍鶏を使用したスープだと書いてある。まぁ個人的には軍鶏でもブロイラーでも結果として美味ければどちらでも良い。しかし、貴重な素材を使用した分を値段に上乗せするのなら、ブロイラーを使っても腕一本で美味しく仕上げ安価で提供して欲しいと願うのが一般的な消費者のニーズだろう。最近のらーめんは「厳選素材」とか高価な材料を使用した高級志向なラーメンが多いが、ラーメンとは肩肘張らない価格で食べれる国民食であって欲しいと思う。
そしてつけ麺がやって来た。
「スープもご用意出来ますのでお声を掛けて下さい」
提供時に女店員が言い残していった。厨房の方で配膳直前に店主と思しき男性にレクチャーされていた。薀蓄を書くスペースがあるなら、その説明を書いた方が良いではないだろうか。先ずは麺から食してみた。
麺は太平打ち麺。かん水の量は多め。加水率は高めの印象を持った。適度な縮れを持っており、口に含んで歯を立てるとネチッとした食感が返ってくる。この麺は美味いかもしれない。そして、つけ汁の中へ。
つけ汁のベースは鶏ガラを煮詰めたような印象で豚の風味はあまり感じることがなかった。スープ表層にはタンパク質由来のコラーゲンの膜が張っている。魚介系は器の底の方に沈殿しているようで事前に良くかき混ぜないと漬ける深さによって味にムラがある。「つけ汁なので」と言う理由を差し引いても若干塩味が派手で、濃厚なスープのコクや魚介系の風味をスポイルしている印象を受けた。
具は拍子切りしたチャーシュー、味玉、メンマ、白ゴマ、ネギ。チャーシューは豚肩ロース使用の茹で豚。脂分が固まっているのでこのまま食すにはちょっとツラいので後回し。味玉は黄身がトロトロのタイプで私好み。半身に切られているが汁に浸かっていないのが幸いしている。
麺を食べ終わる頃。女店員にスープ割りをお願いする。陶器の器に入ってきたそれを直接飲んでみるとジワっとコクのある鶏白湯のようでこのスープのポテンシャルは高い。しかし、全量で割っても丸くならない塩角には若干閉口した。これだけ美味いスープは塩分濃度さえ適正であればもっと美味さに変わるからである。このタイミングでチャーシューを投入する。豚の油の甘みが加わり、若干であるが救われる。このチャーシューは超柔らか仕上げらしく、特に脂身の部分はトロトロとして美味。暖かいラーメンに乗っていたらさぞ美味いのであろう。
それぞれのパーツ自体の出来は非常に良いのだが、塩加減が全ての魅力を半減させていると感じずにいられない。
最近、「引き算の美学」と言う言葉を耳にしたのだが、合わせることで相乗効果的に美味くなる物もあれば、ある部分を少なくすることによって他の部分が引き上げられ、全体として美味くなる場合もあると言う考え方である。今回はこの考え方を痛感させられた一杯であった。
スープがこれだけ秀逸なだけに「塩味」で食べさせるのではなく、出汁を中心とした「うま味」で食べさせる方向のつけ汁にならないかと願って止まない。
連休初日の今日。朝から雨がドシャ降りである。予定のある人はこんな日でも出掛けなければならないのだからご苦労な事である。私も台風の中。旅行に出発した事があるがホント、予定のない雨の日は家に引き篭もっているに限る。
ダラダラと暇な一日だが先日の葬式の香典帳の整理やら香典返しの準備に追われた。
夕刻。
午後になって晴れた事もあり夕飯くらいは取材してみようと考えたが夕方から神奈川へ行く気にもなれず取材先を決めあぐんでいるとある店の事を思い出していた。
先日のこと。
実兄からメールが届いた。それは新店情報のようで清水町の一代元のあった跡地にラーメン屋が出来たと言う。早速、店先に向かってみると確かに店はあった。店内に電気も点いている。駐車場に車を入庫して窓から店内を覗くと何やら雑然とした様子。どうも未だオープンしていないようで、開店に向けての準備作業中のようである。
それから暫くして店はオープンしたようでブログ等で実食レポを見るようになった。塩ラーメンをウリに味噌やつけ麺などもあると聞いているが特につけ麺は濃厚なスープをベースにしていると何処かのブログで読んだ。
話を戻そう。
この店ならチャリでも行くことが出来る距離である。数100m先に山岡家があるがあの店もチャリで取材した覚えがある。早速、取材を開始した。
自宅を出発して15分後。店先に到着した。前述の通り、店先には駐車場もあるが駐輪場と言うのは特別ある訳ではない。適当な場所にチャリを停めて早速、店内へ。
店内に入ると直ぐ券売機がある。「いらっしゃいまっせ~」の声と共に女店員にマンマークされた。券売機の写真を撮りたいのだけれどタイミングは今しかない。カメラを構えて券売機撮影。昔は券売機はおろか、ラーメンを撮影する人も少なかったので食べ歩きを始めた頃は店の人に白い目で見られた事もあったが最近はブログを書いている人も多く、それほど異質な光景でも無くなってきたと個人的には思っている。オーダーは食券制。お目当ての穂坂つけ麺をオーダーした。ちなみに事前情報としてつけ麺には味玉がデフォルトで付いている事を知っていたので今回味玉を別注するとはない。
店内は前回の店を居抜きで使用しているのが判る。実は前の店は掲載こそしていないが来店した事はある。前回同様、カウンター席に通された。
厨房は奥にあるので観察は絶望的。店主と思しき若者が一人で切り盛りしているであろう厨房。後は給仕役の女店員2名の3名態勢のようだ。
カウンター席の前には薀蓄がチョークで書かれている。前述の通り、塩ラーメンをウリにした店であるが、何だか貴重な軍鶏を使用したスープだと書いてある。まぁ個人的には軍鶏でもブロイラーでも結果として美味ければどちらでも良い。しかし、貴重な素材を使用した分を値段に上乗せするのなら、ブロイラーを使っても腕一本で美味しく仕上げ安価で提供して欲しいと願うのが一般的な消費者のニーズだろう。最近のらーめんは「厳選素材」とか高価な材料を使用した高級志向なラーメンが多いが、ラーメンとは肩肘張らない価格で食べれる国民食であって欲しいと思う。
そしてつけ麺がやって来た。
「スープもご用意出来ますのでお声を掛けて下さい」
提供時に女店員が言い残していった。厨房の方で配膳直前に店主と思しき男性にレクチャーされていた。薀蓄を書くスペースがあるなら、その説明を書いた方が良いではないだろうか。先ずは麺から食してみた。
麺は太平打ち麺。かん水の量は多め。加水率は高めの印象を持った。適度な縮れを持っており、口に含んで歯を立てるとネチッとした食感が返ってくる。この麺は美味いかもしれない。そして、つけ汁の中へ。
つけ汁のベースは鶏ガラを煮詰めたような印象で豚の風味はあまり感じることがなかった。スープ表層にはタンパク質由来のコラーゲンの膜が張っている。魚介系は器の底の方に沈殿しているようで事前に良くかき混ぜないと漬ける深さによって味にムラがある。「つけ汁なので」と言う理由を差し引いても若干塩味が派手で、濃厚なスープのコクや魚介系の風味をスポイルしている印象を受けた。
具は拍子切りしたチャーシュー、味玉、メンマ、白ゴマ、ネギ。チャーシューは豚肩ロース使用の茹で豚。脂分が固まっているのでこのまま食すにはちょっとツラいので後回し。味玉は黄身がトロトロのタイプで私好み。半身に切られているが汁に浸かっていないのが幸いしている。
麺を食べ終わる頃。女店員にスープ割りをお願いする。陶器の器に入ってきたそれを直接飲んでみるとジワっとコクのある鶏白湯のようでこのスープのポテンシャルは高い。しかし、全量で割っても丸くならない塩角には若干閉口した。これだけ美味いスープは塩分濃度さえ適正であればもっと美味さに変わるからである。このタイミングでチャーシューを投入する。豚の油の甘みが加わり、若干であるが救われる。このチャーシューは超柔らか仕上げらしく、特に脂身の部分はトロトロとして美味。暖かいラーメンに乗っていたらさぞ美味いのであろう。
それぞれのパーツ自体の出来は非常に良いのだが、塩加減が全ての魅力を半減させていると感じずにいられない。
最近、「引き算の美学」と言う言葉を耳にしたのだが、合わせることで相乗効果的に美味くなる物もあれば、ある部分を少なくすることによって他の部分が引き上げられ、全体として美味くなる場合もあると言う考え方である。今回はこの考え方を痛感させられた一杯であった。
スープがこれだけ秀逸なだけに「塩味」で食べさせるのではなく、出汁を中心とした「うま味」で食べさせる方向のつけ汁にならないかと願って止まない。
