| なまり節って何? |
【閉店】中華料理 知味苑

| SHOP DATA | ||||
| 住 所 | ||||
| 電話番号 | ||||
| 営業時間 | 11:00~14:30(火~日) 16:00~21:00(火~日) | |||
| 定休日 | 月曜 | |||
| 席数 | カウンター13 座敷12 | |||
| 駐車場 | なし | |||
| 緯度経度 (日本測地系) | N 34゚52'01.2'' E138゚19'21.9'' | 地図を見る | ||
| 最寄駅 | 焼津駅(JR東海道本線) | |||
| 取材日 | 2009/07/01 | その他の情報... | ||
メニュー
- 和風ラーメン
- 650円
- ラーメン
- 550円
- ワカメラーメン
- 600円
- ワンタン麺
- 650円
文頭から話は反れるが去年のこと。
静岡県内の地方局が深夜にやっている番組がある。今は無き「からあず」と言う番組である。この番組は「ケチャップ」と言う芸人さんが県内の色んな店に行ったり、色んな企画をする番組として長年続いてきた。たまにチャンネルをひねるとやっていたりして、そのままダラダラと見ていた記憶がある。
ある日のこと。テレパソの「おまかせ録画機能」にこの番組が引っかかった。早速、見てみると静岡県内のラーメン店をラーメン好きのAD君が決め、ケチャップが取材をすると言う内容だった。所謂、有名処ではなく、地域に根付いた店が多いのもなんだかこの番組らしくて良い。しかし、あまりグッとする店は少なかったのだが、その中であるラーメン店のラーメンに私の琴線に触れたのだった。
その店は焼津市内にある店で、先ずは鍋焼き風ラーメンである所に興味が惹かれた。鍋焼きラーメンと言えば高知県が有名である。それが静岡県内で食べられると言うことに驚いた。
そして、もう一つ、引っかかったのがチャーシューの代わりに使用される「なまり節」と言う食材の存在である。私は初耳だった。
時を同じくして年末。相互リンク先のかなり高橋氏のブログ読者を集めた忘年会の折。高橋氏にそのラーメンの話をした。そして後日。店の住所や屋号などの情報を連絡する旨を告げた。何故、高橋氏にそのラーメンを取材して欲しかったかと言えば、彼が押し進めている「静岡ラーメン」を作りたいと言う思いに今回の食材が何かのヒントになるのではないかと考えたからである。
話は更に反れて先日のこと。
高橋氏のブログにその「なまり節」を使用したラーメンを出す店のレポがアップされた。私自身、その店の事をちょっと忘れ始めていた頃で、思い出しながら読み始めたのだが、写真に写っているラーメンは私がオススメした鍋焼き風ではなかった。理由としてはこの初夏に鍋焼きもなかろうと言う事だった。ごもっともである。
『じゃあ、私が…』
話を戻そう。
今日は水曜日。いつもならラーメン取材はしない曜日であるが、家庭の事情で晩飯を自腹で食べるようにお告げが出た私はこれ幸いと前述の店の取材を試みた。場所は焼津駅前なので歩いても行くことが出来る。早速、取材を開始した。
静岡駅から帰宅時とは逆の方向に行くのは何となく違和感がある。時間にして15分程であろうか。焼津駅に到着した。
改札を抜けるとある文字が目に飛び込んだ。「
焼津地場産品展示コーナー」と書かれたガラス製のショーケースである。
『なまり節はあるのかな?』
ツナ缶や何故かカップラーメンなどに混じって…ありました。
なまり節。漢字で書くと「
生利節」と書くらしい。「節」と付くことから鰹を原料にしているだろうと考えていたが、ネットで調べてみると鮪や鯖などを原料にしたものも存在するらしい。
駅を後にして店に向かう。所々軒のある商店街風の通り沿いに店はあった。ちなみに店の名を「知味苑」と書いて「ちんみえん」と読むらしい。早速、入店する。
店内はテーブル席しか見えないのだが奥に座敷もあり、宴会も出来る旨が店内に書いてあった。厨房は完全に仕切られていて絶望的。仕方なく入り口に近いテーブルに陣取った。
テーブルに備え付けのメニューを眺める。ん?お目当ての鍋焼きラーメン(魚鮮麺と言う)が無いぞ。壁に貼られた数々のメニューの中にも見あたらない。女将と思しき女店員がオーダーと取りに来てくれた。
「すみません。鍋焼き風のラーメンがあったと思うのですが…」
「あぁ、アレは冬限定で冷やし中華と入れ替わりで今はやってないんですよぉ。9月終わり頃にはまた出ますので…」との説明だった。やっちまった。正直、テンパった。しかし、最低でもなまり節は食べておかないといけない。オーダーは口頭。和風ラーメンをオーダーした。ちなみに後で判ったことだが高橋氏と同じメニューである。
前述したように厨房観察は絶望的である。仕方なく店内観察。
夕飯時の店内に先客が2名。この店はラーメン屋と言うよりは中華料理屋と言う趣なので他の客のオーダーは揃って中華系定食である。先客のオーダーした鶏の唐揚げの調理中らしく、油の臭いと揚げ物をしている音で鼻と耳が忙しい。厨房と客席の間の仕切りは、ちょうど人が立ち上がった時の目線と同じ高さが開いていて厨房内が見えるのだが、厨房はかなり油汚れでお世辞にも綺麗とは言えない。逆に客席は掃除が行き届いていて年季は入っているが綺麗である。
そしてラーメンがやってきた。早速、スープをすすった。
ベースのスープは鶏ガラを軸に人参、玉ねぎ、白菜などの野菜を煮込んだであろう清湯スープ。醤油ダレは穏やかに効かせてあり、スープ自体のまろみのある甘さが伝わってくる。具材のわかめやなまり節の味も若干混じっているようで、魚介な風味も僅かに感じるが、基本的には野菜からの甘みが支配的である。表層のオイルは少なく、コクらしいコクはあまり無い。
麺は細ストレート麺。かん水の量は標準的。加水率は若干多めの印象を受けた。綺麗に織りたたまれたそれは丁寧な仕事の証。茹で加減はやや堅茹でに仕上げられているがその寿命は短い。麺肌は艶やかで喉越しも良く、この細さもこのスープには合っている。
具はなまり節、半身の茹で卵、なると、メンマ、わかめ、のり、ネギ。チャーシューの類は乗らない。で、問題のなまり節であるが、皮があるであろうカット面の模様から、かつをを使用したものであろう。なまり節自体に味付けはされていないこと。更に血合いも含まれていることから若干魚臭い。ダメな人はダメかもしれない風味を持っている。かつををそのまま加熱調理したものらしいので、煮込みの浅い煮魚のように食感はパサついた印象。地元焼津では、なまり節をどのように調理して食べているのかは判らないが、少し手を加えた方が美味いかもしれない。
40歳を越え、食べたことのない物が少なくなってきた年頃な訳であるが、県内も探せばまだまだ食べたことのない食材ってあるのかもしれない。
店先には「焼津ラーメン」の幟があり、この店自体が焼津ラーメンを模索中と言った感じである。同時にかなり高橋氏が作り上げようとしている静岡ラーメンの姿もまだまだ暗中模索。暗い闇の中である。
真の静岡ラーメンがどのような形で現れ、私達食べ手に浸透していくのか。個人的には大変興味深く、大変楽しみである。
静岡県内の地方局が深夜にやっている番組がある。今は無き「からあず」と言う番組である。この番組は「ケチャップ」と言う芸人さんが県内の色んな店に行ったり、色んな企画をする番組として長年続いてきた。たまにチャンネルをひねるとやっていたりして、そのままダラダラと見ていた記憶がある。
ある日のこと。テレパソの「おまかせ録画機能」にこの番組が引っかかった。早速、見てみると静岡県内のラーメン店をラーメン好きのAD君が決め、ケチャップが取材をすると言う内容だった。所謂、有名処ではなく、地域に根付いた店が多いのもなんだかこの番組らしくて良い。しかし、あまりグッとする店は少なかったのだが、その中であるラーメン店のラーメンに私の琴線に触れたのだった。
その店は焼津市内にある店で、先ずは鍋焼き風ラーメンである所に興味が惹かれた。鍋焼きラーメンと言えば高知県が有名である。それが静岡県内で食べられると言うことに驚いた。
そして、もう一つ、引っかかったのがチャーシューの代わりに使用される「なまり節」と言う食材の存在である。私は初耳だった。
時を同じくして年末。相互リンク先のかなり高橋氏のブログ読者を集めた忘年会の折。高橋氏にそのラーメンの話をした。そして後日。店の住所や屋号などの情報を連絡する旨を告げた。何故、高橋氏にそのラーメンを取材して欲しかったかと言えば、彼が押し進めている「静岡ラーメン」を作りたいと言う思いに今回の食材が何かのヒントになるのではないかと考えたからである。
話は更に反れて先日のこと。
高橋氏のブログにその「なまり節」を使用したラーメンを出す店のレポがアップされた。私自身、その店の事をちょっと忘れ始めていた頃で、思い出しながら読み始めたのだが、写真に写っているラーメンは私がオススメした鍋焼き風ではなかった。理由としてはこの初夏に鍋焼きもなかろうと言う事だった。ごもっともである。
『じゃあ、私が…』
話を戻そう。
今日は水曜日。いつもならラーメン取材はしない曜日であるが、家庭の事情で晩飯を自腹で食べるようにお告げが出た私はこれ幸いと前述の店の取材を試みた。場所は焼津駅前なので歩いても行くことが出来る。早速、取材を開始した。
静岡駅から帰宅時とは逆の方向に行くのは何となく違和感がある。時間にして15分程であろうか。焼津駅に到着した。
改札を抜けるとある文字が目に飛び込んだ。「
焼津地場産品展示コーナー」と書かれたガラス製のショーケースである。『なまり節はあるのかな?』
ツナ缶や何故かカップラーメンなどに混じって…ありました。
なまり節。漢字で書くと「
生利節」と書くらしい。「節」と付くことから鰹を原料にしているだろうと考えていたが、ネットで調べてみると鮪や鯖などを原料にしたものも存在するらしい。駅を後にして店に向かう。所々軒のある商店街風の通り沿いに店はあった。ちなみに店の名を「知味苑」と書いて「ちんみえん」と読むらしい。早速、入店する。
店内はテーブル席しか見えないのだが奥に座敷もあり、宴会も出来る旨が店内に書いてあった。厨房は完全に仕切られていて絶望的。仕方なく入り口に近いテーブルに陣取った。
テーブルに備え付けのメニューを眺める。ん?お目当ての鍋焼きラーメン(魚鮮麺と言う)が無いぞ。壁に貼られた数々のメニューの中にも見あたらない。女将と思しき女店員がオーダーと取りに来てくれた。
「すみません。鍋焼き風のラーメンがあったと思うのですが…」
「あぁ、アレは冬限定で冷やし中華と入れ替わりで今はやってないんですよぉ。9月終わり頃にはまた出ますので…」との説明だった。やっちまった。正直、テンパった。しかし、最低でもなまり節は食べておかないといけない。オーダーは口頭。和風ラーメンをオーダーした。ちなみに後で判ったことだが高橋氏と同じメニューである。
前述したように厨房観察は絶望的である。仕方なく店内観察。
夕飯時の店内に先客が2名。この店はラーメン屋と言うよりは中華料理屋と言う趣なので他の客のオーダーは揃って中華系定食である。先客のオーダーした鶏の唐揚げの調理中らしく、油の臭いと揚げ物をしている音で鼻と耳が忙しい。厨房と客席の間の仕切りは、ちょうど人が立ち上がった時の目線と同じ高さが開いていて厨房内が見えるのだが、厨房はかなり油汚れでお世辞にも綺麗とは言えない。逆に客席は掃除が行き届いていて年季は入っているが綺麗である。
そしてラーメンがやってきた。早速、スープをすすった。
ベースのスープは鶏ガラを軸に人参、玉ねぎ、白菜などの野菜を煮込んだであろう清湯スープ。醤油ダレは穏やかに効かせてあり、スープ自体のまろみのある甘さが伝わってくる。具材のわかめやなまり節の味も若干混じっているようで、魚介な風味も僅かに感じるが、基本的には野菜からの甘みが支配的である。表層のオイルは少なく、コクらしいコクはあまり無い。
麺は細ストレート麺。かん水の量は標準的。加水率は若干多めの印象を受けた。綺麗に織りたたまれたそれは丁寧な仕事の証。茹で加減はやや堅茹でに仕上げられているがその寿命は短い。麺肌は艶やかで喉越しも良く、この細さもこのスープには合っている。
具はなまり節、半身の茹で卵、なると、メンマ、わかめ、のり、ネギ。チャーシューの類は乗らない。で、問題のなまり節であるが、皮があるであろうカット面の模様から、かつをを使用したものであろう。なまり節自体に味付けはされていないこと。更に血合いも含まれていることから若干魚臭い。ダメな人はダメかもしれない風味を持っている。かつををそのまま加熱調理したものらしいので、煮込みの浅い煮魚のように食感はパサついた印象。地元焼津では、なまり節をどのように調理して食べているのかは判らないが、少し手を加えた方が美味いかもしれない。
40歳を越え、食べたことのない物が少なくなってきた年頃な訳であるが、県内も探せばまだまだ食べたことのない食材ってあるのかもしれない。
店先には「焼津ラーメン」の幟があり、この店自体が焼津ラーメンを模索中と言った感じである。同時にかなり高橋氏が作り上げようとしている静岡ラーメンの姿もまだまだ暗中模索。暗い闇の中である。
真の静岡ラーメンがどのような形で現れ、私達食べ手に浸透していくのか。個人的には大変興味深く、大変楽しみである。
