店主の人柄をそのままに
めんや こうらん
【閉店】麺屋 幸蘭

photo

SHOP DATA
住  所
電話番号
営業時間11:00~13:30(月・木~日)
11:00~スープ終了まで(火)
18:00~20:30(月・木~日)
定休日水曜
席数カウンター4 テーブル8
駐車場あり
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚10'37.5''
E138゚42'04.3''
地図を見る
最寄駅
取材日2023/07/29その他の情報...

メニュー

だし醤油そば+味玉
1050円
だし醤油そば
900円
バジルだし醤油そば
1050円
特製焼豚だし醤油そば
1250円
more...

先月のこと。
富士市に出来た新店を2軒回ったがどちらも車の始末が上手くいかずに、他の店でリカバリーしたのは記憶に新しい。
鉄道駅から徒歩圏内であれば会社帰りにササっと取材することも可能だが、車でしか行く事の出来ない場所にあるラーメン店の取材はこの問題がいつも付きまとう。
そういう場所に開店する場合、近隣に多くの駐車スペースを確保する店も最近は増えたが、全ての店がそれを出来る訳ではない。駐車スペースを確保するということは毎月の固定費がどうしてもかかってしまうからだ。

話を戻して今日は土曜日。
7月最後の土曜日で来週は8月。東海地方も梅雨が明けていよいよ夏本番といった感じだ。
前述した取材から1か月以上も経過しているのでそろそろリベンジ取材をと考えている。
前回と同じく、街中から離れた新店に先に向かい、ダメなら街中に出来た味噌ラーメンが売りの店でリカバリーする。
以前はオープンしたばかりだったので混んでいることが予想出来たが、流石に2か月以上も経過しているのでそろそろ落ち着いているだろう。
早速、自宅を出発した。

1時間15分後。
店の近所に到着した。その店を「麺屋 幸蘭」といった。
案の定、店前の駐車スペースに空きはない。店先に駐車場案内が置かれているのだが、合計6台分のスペースがあるようだ。この案内の書き方は店を背にした時の配置として描かれているのだが、お客はこの案内を店を目の前にして見ているのでどうも描き方が逆なのだが…
まぁ、前回はここで諦めてリカバリー先に出向いた訳だが今回は店先に行列は見えなかったので近くにあった100均でお買い物でもしましょうと踵を返した。出庫直前、中から女店員が出てきたのが見えたが既に道に出てしまったので仕方ない。

15分後。
100均での買い物を終え、店に戻ると駐車スペースが空いている。やっと入店出来そうだ。外観を撮影して早速、店内へ。

店内に入ると左手に厨房があり、右手が客席になっているようだ。

「少しだけお待ち願いますか?」

ちょうど、ラーメンの盛り付けを行っている最中に出くわしたようだ。ラーメンの提供を優先させる姿勢は個人的には共感できる。既に盛り付けに入っている商品をほっぽらかすようでは、ラーメンに対する姿勢自体を疑ってしまう。納得のままその場で待つことにした。

配膳が終わり、席に通された。
店内は壁際に沿ったカウンター席とテーブル席の構成。このテーブル席も中央に衝立があるタイプで対面して座るタイプではないのでカウンター席か?とも考えたが席数の表記上はテーブル席として表記した。
席に備え付けのメニューを見てみる。大別するとだし醤油そばと魚介出汁そばの2枚看板。だし醤油そばにはネタっぽいバジルだし醤油そば」というのがあり心を擽られたのだが初来店なのでパスした。
店主と思しき男性が席までオーダーを取りに来てくれた。オーダーは口頭。だし醤油そば、味玉をオーダーした。オーダー時、チャーシューの種類と麺の太さが選択できる。チャーシューは低温調理の肩ロースチャーシュー、燻製仕上げの豚内ももチャーシュー、煮豚の豚バラ肉チャーシューから選択できる。豚バラ、細麺でお願いした。すると…

「先ほど、店の前まで来ていただいた方ですよね。駐車場が狭くてスミマセン」

まぁ、駐車場が狭いのは仕方ないし、借りられるような駐車場も近くになさそうだし。しかも近くにはコインパーキングの類もない。立地が悪いといえばそれまでだが、それは店のせいではない。

「ちょっと100均で買い物して時間ズラして入れましたから大丈夫ですよ」

まぁ、リカバリー先で車の始末が完璧に出来る保証もないし、今回はちょっと食い下がった形になったが結果的には目的を果たせたのでこちらとしても万々歳だ。

厨房観察。
私が座ったカウンター席は右手に壁があり、その壁を避けると厨房が一望できる場所。
寸胴の姿は窺い知ることが出来ない。麺茹では深ざるを使用したもの。麺箱が置かれており、その側面には「匠の麺」と書かれている。

そしてラーメンがやってきた。麺線を揃えた奇麗な仕上がりだ。
先ずはスープからすすってみた。

ベースのスープは鶏ガラ、豚ガラを軸にした印象の清湯スープ。表層には鶏油が確認できる。醤油ダレの塩梅も良く、遠くの方で節系や乾物の香りが漂っている。何かが突出した印象はなく、出汁とタレのバランスが良い。豚ガラを使用しているんだろうなぁという印象(想像)は鶏ガラのみのスッキリ感ではなく、やや厚みのある出汁感を感じるからである。まぁ、想像の域を越えないのだが。

麺は中細のストレート麺。かん水の量、加水率共に標準的な印象を受けた。前述した通り、製麺所は不明。コシは期待しないが終始ダレることのない、そういう意味ではシッカリとした麺だ。番手も申し分ないが太麺にするとまた印象も違うのであろう。

具はチャーシュー、メンマ、かいわれ大根、ネギ。そして別注の味玉。チャーシューは豚バラ肉使用の煮豚。燻製豚内もものチャーシューの写真が美味そうでセレクトミスったかも。味玉は白身がふわっふわに柔らかいので「黄身は液体か!」と期待したが溶け出さない程度の茹で加減。味付けは穏やか。

新進気鋭のラーメン店では店主の考えや主張がその丼の中に現れている物も多く、食べ手側はその味が気に入るか、否かという選択を迫られる。
しかし、この店ではスープが2種類、麺が2種類、チャーシューが3種類と組み合わせ次第で好みの一杯が作れそうな内容で、お客に選択の余地が残されているのが良い。
そして、その味は奇を衒わない穏やかなもので、店主の人柄をそのまま写しているような一杯であった。

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