| 時代の波に流されながら |
とうそん 藤枝店

| SHOP DATA | ||||
| 住 所 | 静岡県藤枝市田沼2-22-15 | |||
| 電話番号 | 054-635-7131 | |||
| 営業時間 | 11:00~14:30(月~火・木~金) 11:00~21:00(土~日・祝) 17:30~21:00(月~火・木~金) | |||
| 定休日 | 水曜 | |||
| 席数 | カウンター11 テーブル22 座敷16 | |||
| 駐車場 | あり | |||
| 緯度経度 (日本測地系) | N 34゚50'39.3'' E138゚15'52.6'' | 地図を見る | ||
| 最寄駅 | 藤枝駅(JR東海道本線) | |||
| 取材日 | 2016/08/30 | その他の情報... | ||
メニュー
- じゃがバターらあめん(塩)
- 900円
- らあめん
- 750円
- カレー味
- 800円
- コーンらあめん
- 800円
今日は火曜日。
最近ではその数もめっきり減った島田市への出張であるが、今日は久しぶりに午前中から島田に向った。
午前中で作業自体は終わるだろうと考えていたが、昼休みにずれ込んでしまった。まぁ、途中で昼休憩を取るよりはそのまま作業を続けて、さっさと退散するのが良策とばかりに作業に勤しむ。気がついたら昼休憩も終わりに近付いている。
出張先を後にし、駅までの道すがら、食べログを見ながら昼食の事を考えていた。
『まぁ、手っ取り早くラーメンかな』
男の独り飯だ。小洒落たレストランに入る気など毛頭ない。島田から静岡までの各駅でラーメン屋がないか探してみる。
食べログは「駅名」を指定すると、その駅から半径800m以内の店を探してくれる。そんな風にして今までも取材先を探してきた訳であるが、この半径は変えることが出来る。藤枝駅で半径を1kmに切り替えたときだ。
『とうそんって何だ?』
聞き覚えがない屋号だった。「藤枝店」と書いてあるのでフランチャイズの類であろうか。
メニューの画像をざっと見てみるが、やっぱフランチャイズを思わせる綺麗なメニュー表で特に特筆すべき点も少ない。しかし…
『これは!』
私の琴線を掻き鳴らすメニューを見つけてしまった。ある意味、ネタラーメンだ。
急遽、取材を開始した。
藤枝駅で途中下車した私はその足で店へと向う。
8月も終わりに近付き、朝晩は涼しくなった昨今ではあるが、日中はまだまだ残暑が厳しい。
直線で1km近くある店だ。実際の道のりはもっと遠いのであろう。タブレットの地図アプリの画面を見ながら店へと向う。藤枝の南口方面は昔取材した「会飯 よこ多」以来であろう。
駅前のアピタが見えてきたのだが、どうも様子がおかしい。何だか人の気配がない。
『
えっ、潰れたの?』
駅前のシッピングセンター的な存在だと思うが、車社会になった今、駅前というのは好立地の条件にはならないのであろうか。まぁ、沼津駅前も商業関連は昔とは大分イメージが違うし。これも時代なのであろうか。
20分後。
店に到着した。パステルカラーの外観は東部では有名な「一番亭」の昔の店舗を思わせる。早速、入店する。
店内は厨房に面したL字のカウンター席。テーブル席や座敷席まであり、ファミリー向けな印象でこちらも一番亭を思い起させる。適当なカウンター席に陣取った。
席に備え付けのメニューを見てみる。先ほど、画像で確認したものと同じだ。お目当てのメニューもあって一安心。オーダーは口頭。じゃがバターらあめんをオーダーした。すると…
「醤油、味噌、塩からお選びいただけますが…」と店員が問う。バターとの相性を考えると味噌か塩だが、じゃがとの相性を考えると塩一択だろう。塩味でお願いした。
何故、このメニューが私の琴線に触れたかと言えば、このメニューの説明として書かれた一文だ。
「スープに溶けたじゃがバターのとろみが絶品!」
もしかしてベジポタ系なの?そんな思いが頭を擡げたからだ。
平日の昼食時を外した午後1時半過ぎ。店内にお客の姿はない。店員5、6名で切り盛りする店内。この箱の大きさだと必要な人数ではあるが、お客が来ないと何とも勿体ない感じもする。
厨房観察。
寸胴は私の位置からは望む事は出来ない。麺茹では深ざるを使用したもので、自動麺上げ機能付きだ。久しぶりに見た。
そしてラーメンがやってきた。なるほど、じゃがはマッシュポテトなんだ。これはこれで私の意表を突いた。それならばと先ずはベースのスープの部分をすすってみた。
ベースのスープは鶏ガラ、豚ガラを軸に香味野菜なども一緒に煮込まれているであろう清湯スープ。塩加減はややキツ目に付けられているがこれはじゃがバターの合わせも考慮してのことだろう。そしてじゃがバター部分をスープに溶かしていくと、バターの香りとマッシュポテトのザラつき感で一気にベジポタっぽい印象に移行する。これは面白いラーメンである。
麺は中細の縮れ麺。かん水の量は若干多め。加水率は標準的な印象を持った。茹で加減は若干のコシを残している。麺量も結構多い。ちなみに大盛りは無料のようで食べ盛りの家族連れには助かる仕様だ。
具はチャーシュー、半身の茹で卵、マッシュポテト、メンマ、ワカメ、バター、ネギ。チャーシューは豚バラ肉使用の茹で豚。肉感を残したもので寿がきやのチャーシューを思い出す。茹で卵が半身付いていると言うことで味玉は割愛したが、やっぱ乗せておけば良かったと後悔した。
この店の創業は1973年。今のようなファミリー向けラーメン店なんてまだ少なかった時代に誕生しているのは前述した一番亭と酷似している。
今は低価格なフランチャイズ系ラーメン店が多く存在し、価格競争も厳しいであろうと想像に容易い。
こういう地方のファミリー向けラーメン店が生き残っていく術はどんな所にあるのであろうか。と考える時もある。
しかし、若い頃からお世話になったラーメン店でもあり、食べ慣れた味でもある。
私自身はこの店にそういった郷愁はないが、地元の人には私が一番亭に抱いている同じような思いがあるだろう。
時代の波に流されて閉店したアピタを思いながら、そんな事をぼんやりと考えていた。
最近ではその数もめっきり減った島田市への出張であるが、今日は久しぶりに午前中から島田に向った。
午前中で作業自体は終わるだろうと考えていたが、昼休みにずれ込んでしまった。まぁ、途中で昼休憩を取るよりはそのまま作業を続けて、さっさと退散するのが良策とばかりに作業に勤しむ。気がついたら昼休憩も終わりに近付いている。
出張先を後にし、駅までの道すがら、食べログを見ながら昼食の事を考えていた。
『まぁ、手っ取り早くラーメンかな』
男の独り飯だ。小洒落たレストランに入る気など毛頭ない。島田から静岡までの各駅でラーメン屋がないか探してみる。
食べログは「駅名」を指定すると、その駅から半径800m以内の店を探してくれる。そんな風にして今までも取材先を探してきた訳であるが、この半径は変えることが出来る。藤枝駅で半径を1kmに切り替えたときだ。
『とうそんって何だ?』
聞き覚えがない屋号だった。「藤枝店」と書いてあるのでフランチャイズの類であろうか。
メニューの画像をざっと見てみるが、やっぱフランチャイズを思わせる綺麗なメニュー表で特に特筆すべき点も少ない。しかし…
『これは!』
私の琴線を掻き鳴らすメニューを見つけてしまった。ある意味、ネタラーメンだ。
急遽、取材を開始した。
藤枝駅で途中下車した私はその足で店へと向う。
8月も終わりに近付き、朝晩は涼しくなった昨今ではあるが、日中はまだまだ残暑が厳しい。
直線で1km近くある店だ。実際の道のりはもっと遠いのであろう。タブレットの地図アプリの画面を見ながら店へと向う。藤枝の南口方面は昔取材した「会飯 よこ多」以来であろう。
駅前のアピタが見えてきたのだが、どうも様子がおかしい。何だか人の気配がない。
『
えっ、潰れたの?』駅前のシッピングセンター的な存在だと思うが、車社会になった今、駅前というのは好立地の条件にはならないのであろうか。まぁ、沼津駅前も商業関連は昔とは大分イメージが違うし。これも時代なのであろうか。
20分後。
店に到着した。パステルカラーの外観は東部では有名な「一番亭」の昔の店舗を思わせる。早速、入店する。
店内は厨房に面したL字のカウンター席。テーブル席や座敷席まであり、ファミリー向けな印象でこちらも一番亭を思い起させる。適当なカウンター席に陣取った。
席に備え付けのメニューを見てみる。先ほど、画像で確認したものと同じだ。お目当てのメニューもあって一安心。オーダーは口頭。じゃがバターらあめんをオーダーした。すると…
「醤油、味噌、塩からお選びいただけますが…」と店員が問う。バターとの相性を考えると味噌か塩だが、じゃがとの相性を考えると塩一択だろう。塩味でお願いした。
何故、このメニューが私の琴線に触れたかと言えば、このメニューの説明として書かれた一文だ。
「スープに溶けたじゃがバターのとろみが絶品!」
もしかしてベジポタ系なの?そんな思いが頭を擡げたからだ。
平日の昼食時を外した午後1時半過ぎ。店内にお客の姿はない。店員5、6名で切り盛りする店内。この箱の大きさだと必要な人数ではあるが、お客が来ないと何とも勿体ない感じもする。
厨房観察。
寸胴は私の位置からは望む事は出来ない。麺茹では深ざるを使用したもので、自動麺上げ機能付きだ。久しぶりに見た。
そしてラーメンがやってきた。なるほど、じゃがはマッシュポテトなんだ。これはこれで私の意表を突いた。それならばと先ずはベースのスープの部分をすすってみた。
ベースのスープは鶏ガラ、豚ガラを軸に香味野菜なども一緒に煮込まれているであろう清湯スープ。塩加減はややキツ目に付けられているがこれはじゃがバターの合わせも考慮してのことだろう。そしてじゃがバター部分をスープに溶かしていくと、バターの香りとマッシュポテトのザラつき感で一気にベジポタっぽい印象に移行する。これは面白いラーメンである。
麺は中細の縮れ麺。かん水の量は若干多め。加水率は標準的な印象を持った。茹で加減は若干のコシを残している。麺量も結構多い。ちなみに大盛りは無料のようで食べ盛りの家族連れには助かる仕様だ。
具はチャーシュー、半身の茹で卵、マッシュポテト、メンマ、ワカメ、バター、ネギ。チャーシューは豚バラ肉使用の茹で豚。肉感を残したもので寿がきやのチャーシューを思い出す。茹で卵が半身付いていると言うことで味玉は割愛したが、やっぱ乗せておけば良かったと後悔した。
この店の創業は1973年。今のようなファミリー向けラーメン店なんてまだ少なかった時代に誕生しているのは前述した一番亭と酷似している。
今は低価格なフランチャイズ系ラーメン店が多く存在し、価格競争も厳しいであろうと想像に容易い。
こういう地方のファミリー向けラーメン店が生き残っていく術はどんな所にあるのであろうか。と考える時もある。
しかし、若い頃からお世話になったラーメン店でもあり、食べ慣れた味でもある。
私自身はこの店にそういった郷愁はないが、地元の人には私が一番亭に抱いている同じような思いがあるだろう。
時代の波に流されて閉店したアピタを思いながら、そんな事をぼんやりと考えていた。
