リスペクトされてこそ本物
なかむらや えびなほんてん
【閉店】中村屋 海老名本店

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SHOP DATA
住  所
電話番号
営業時間11:00~15:00(月~火・木~金)
11:00~15:30(土~日・祝)
17:30~21:00(土~日・祝)
18:00~21:00(月~火・木~金)
定休日水曜
席数カウンター6 テーブル17
駐車場あり
緯度経度
(日本測地系)
N  35゚26'47.7''
E139゚23'49.4''
地図を見る
最寄駅海老名駅(小田急小田原線)
海老名駅(相模鉄道本線)
取材日2011/11/05その他の情報...

メニュー

あじ玉 塩
880円
らーめん しお
780円
特中村屋 塩
980円
ゆず塩らーめん
880円
more...

先日、あるバーで飲んでいる時の事だ。
このバーのマスターは元々、飲食業に携わっていた方でラー紀でも取材したことのある、とあるラーメン店で働いていた事があったのは聞いていた。そのラーメン屋は地元にある居酒屋が経営している店で、端麗系のラーメンを出していたと記憶している。
その日は祝日でお客は私以外はいない。先日、行われた三島バルの様子や他のバーの話をしていた時の事だ。
一人の客が店にやってきた。カウンターの端と端に位置する形で座っている。この客、マスターの知人らしく、話をしている。そして、私にその客を紹介してくれた。
「私が働いていた居酒屋の店主です」
マスターは私がラーメン紀行をやっていること。そして、店側の人とはあまり関わらない事を知っている。しかし、どうしようか悩んだらしいが、私を紹介してくれた。
「ラーメン紀行って言うサイトをやっている人ですよ」
私もラーメン屋では店側が仕事中なので話しかける事はないが、バーでは別。バーとは期せずして人脈が広がる事が多いのでそこはラーメン屋の店主であっても話をする用意はある。ただ、失礼な事を書く場合も多いラーメン紀行故、書いた内容が気になるが…
前述のラーメン屋は先日、中華料理を出す店に改装したのを私も知っていた。席を移り、マスターも混じってその店主殿とお話をさせていただくことにした。
そのラーメン屋をオープンする当時。やはり色々な店を食べ歩いたと言う話を聞いた。その中で出てきた屋号が当時、高座渋谷にあった中村屋である。
ラヲタの皆さんならもはや説明も不要であろう。若くして独学でラーメン店を開店。繁盛店になった店主は「端麗系」と言う新しいジャンルを確立し「天才」の名を欲しいままにした。現在は海老名市内に店を移して営業をしている。もちろん、ラー紀でも当時の高座渋谷の店を取材している。取材歴をひも解くと2002年のこと。既に9年以上も前の話だ。
そんな話を受けてふと考えた。昔はメディアがこぞって取り上げた中村屋であるが最近はあまり耳にすることがない。今はどうなっているんだろうと。
 
話は反れて今日は土曜日。
朝から予定のない私は久しぶりに神奈川への取材を試みた。実は最近、感じている事があるのだがここ数ヶ月は地元の取材が多かったように思う。地元の新店ラッシュだったのが原因なのだが、神奈川県民の読者と言うのが存在することも知っているし、私自身もそろそろ自分の食べたいラーメンを食べたいと言う欲求も出てきている。年末に向かい、仕事が忙しくなりそうな気配も感じているので今日は貴重な休みだ。昼は中村屋。夜は家系の店を取材すると決めて自宅を出発した。
 
1時間半後。
東名厚木ICを下線する。目的地は海老名市内なのでここから県央道に入る。この圏央道が結構便利で渋滞の多い厚木市内をショートカットして海老名市内に入ることが出来る。
10分後。
ナビが目的地付近である事を告げる。店は大型商業施設内の路面テナントとして存在した。店に駐車場はないがその商業施設が用意した駐車場があるので入庫。店までは徒歩で向かった。
黒塗りでシックな外観。店先に写真入りのメニューが飾られている。早速、店内へ。
店内に入ると券売機がある。オーダーは食券制。前回は醤油味のオーダーだったので今回は塩にしてみる。味玉塩らーめんをオーダーした。
店内は厨房に面したカウンター席とテーブル席の構成。店員に促されてカウンター席に通された。なかなか厨房観察がし易いポジションだ。
店内は調理担当の男性1名、盛り付けを担当する女性1名。ホール係と洗い物等を担当する男女1名つづの計4名で切り盛りする。昼前の店内はやや混雑しているが心配していた行列などはない。
厨房観察。
寸胴の数は数えただけでも9器ほど確認出来たのだが仕込用と思しき一際大きな寸胴が3器確認出来た。営業用の寸胴は調理台の上に置かれているステンレス製の小さな物だ。その調理台の頭上には大型の換気扇があり、チャーシューを炙っている。大きな拍子切りした物や通常のチャーシューのようにスライスしたものなど、メニューによってチャーシューの形も違うのであろう。また、個人的には懐かしいスライサーも置いてある。何に使うのであろう。麺茹では深ざるを使用したもの。中村店主ではない調理担当ではあるが天空落しは健在のようである。
そして、ラーメンがやってきた。先ずはスープからすすってみた。
ベースのスープは鶏ガラを軸にした印象。一口目は表層の鶏油がかなり効いている感じで私も物足りなさを感じることはない。遠くの方で生姜などの香味野菜の香りを感じることが出来る。後半になって鶏油を飲み切り始めると今度は遠くの方から魚介系の風味を感じるようになる。一杯で色々な表情を見せるスープは流石と言うしかない出来だ。
麺はストレートの細麺。かん水の量、加水率共に標準的な印象を持った。デフォルトの茹で加減はやや硬茹でに仕上がっており、プチプチとした歯ごたえも良好。麺箱から三河屋製麺謹製を確認した。
具はチャーシュー、味玉、メンマ、ほうれん草、のり、ネギ。チャーシューは豚肩ロース使用の煮豚を炙ったもの。味玉は黄身がネットリとした出来ながら味は穏やか。メンマもやや甘めの味付けが施されており手間がかかった印象を持った。
食後。
店先にあった灰皿で一服つけていると店の中からカップルが出てきた。
「昔は一時間半も待ってから食べたのに、今は空いてるのね」
彼女がボソッと言いながら歩いて行った。私も前回の高座渋谷の時はかなりの行列を待ってまで食べた一杯であったがブームは確実に次のフェーズへ移っているのであろう。
しかし、久しぶりに食べたその一杯は歳と経験を重ねた自分がその良さをようやく判るようになった輝きを持った一杯であった。

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